君と旅立つ
すずしろさんに感想を送る
「いいの?」
ミレイはバイクに乗るレオに聞いた。
「ガキが首つっこんでいいことじゃねえ。」
破壊のかぎりを尽くされたP☆DAを砂漠の砂に埋め、エンジンをふかす。爆音がうなり、黒い煙がいっせいに吹き出た。
「これから、どうするの?」
「さあ?」
運転席から仰け反り、満天を見上げる。赤や青の星たちがうねりとなり、河を作り出している。地上は砂だらけの何もないところでも、星は光り、月は輝く。エンジンが暖まるのを待つ間、ふと隣にいるミレイを見た。
「ミレイは、カタギの人間だ。」
さらさらの前髪は出会った時から変わらない。右手ですくうと風にそっと流れる。
「顔を知られてる。でも、ローガンさんは強いトレーナーだ。もし、俺と別れたとしても、生きていける。」
結んである髪をくしゃくしゃと撫で、起き上がる。
「・・・降りるか?」
「やだっ!」
間髪いれないミレイの答えに、レオは笑った。
「そうだよな。ミレイなら言うと思った。」
エンジンがうなった。車体を浮き上がらせるホバーも充分だ。
「先には何もない。食わせてくれる宛もない。」
「わかってる、レオに会った時から。」
「だよな。ミレイが解らないわけない。」
レオは黙った。そして一息つくと、いきなりバイクは走り出す。
「・・・ありがとな。」
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