追い求めて・・・

桃奈さんに感想を送る

「あなた・・・トレーナー?」

その少女は突然僕の目の前に現れた。

蒼く澄んだ瞳に薄桃色の髪…少なくともそこら辺いる
女の子よりは可愛いと思った。

「…そう…だけど」

「何探してるの?」

「…ミュウだよ…最近ここら辺によく出るみたいなんだ」


ミュウ・・・世界中のトレーナーや研究者がノドから
手が出るほど欲しがっているポケモン。

僕もその一人。


「…見つけてどうするの?」

「別に…どうだっていいだろ。
悪いけどもう話しかけないでくれる?」

可愛い顔して僕と同じでミュウを手に入れたいと
思っている人かもしれない。

もし僕から情報を聞き出そうとしているなら
たまったもんじゃない。


「…君じゃミュウを見つけることは無理ね」


言い返そうと振り向いたらその子はもういなかった。







何日かして、またミュウを見かけたという情報を聞き
僕はそこへ向かった。

するとそこにはあの少女がいた。


「…やっぱり君もミュウがほしいんだ…。で、ミュウはいた?」

僕がそういうと彼女は笑って

「君が見つけてどうするか教えてくれたら教える。」と言った。

「どうするって…大切に…するつもりだよ」

僕は正直に言った。すると彼女は目を見開いた。

「本当に?そんな事言ったの君だけよ・・・。
大抵の人はね、売るとか、研究材料にするって言うの。」

「・・・・・・・。」

「トレーナーならミュウさえいればもう負けることはない、とか
世界で一番強くなれる、とか言ってた。」

そういうと彼女は嬉しそうに僕を見た。


「…君はミュウを見たことがある?」

「・・・ええ、まあ・・・。」

いきなりの僕の質問に少し驚きながら彼女は答えた。


「・・・僕もたった一度だけ見たことがある。…綺麗だった。
僕が知っているこの世のどんなポケモンよりも…。
だから捕まえたいって気持ちよりも
会いたいって気持ちの方が強いんだ。」


「ふーん…。・・・君、ミュウのことが好きなんだね。
…人間の言葉でいうと…恋…?」

僕は驚いて彼女を見た。


「・・・君は・・・」


「…私、しばらく君のそばにいるわ。
もう追いかけられるの疲れちゃったし」

そういうと彼女は僕が会いたい、と切実に願っていた姿になった。

「ミュウ!?」



僕の驚いた顔を見てミュウはお腹をかかえて楽しそうに笑っていた。



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