ある正体の話

電子鼠さんに感想を送る

(実際のゲームとは話が違う可能性があります)




















「なぁ・・・サーナイト・・・」





「なんですか?ゲンガーさん?」








































――ある正体の話――











「オレは・・・一体どんなヤツだったんだ?人間の時。お前、オレのポケモンだったんだろ?」

「えっ・・・あっ・・・えぇ・・・・っと・・・・」

「どうした?早く言ってくれ」


























「嫌です」

「ぇ・・・?」

「でも・・・昔、かなりの・・・」

「悪党だったんだろ?そこら辺はうろ覚えしてる」

「・・・・・言っても・・・傷つきませんね・・・?」

「あぁ、覚悟はしてる」









「昔・・・・・・・・・・・・」













ゲンガーさんは、ロケット団≠ニ言う悪の組織の、しかもリーダーでした









本名をサカキ≠ニ言います









そのロケット団≠フ本拠地は、カントー地方と言う所です








そのカントー地方で希少な存在だった私、サーナイトは、カントー各地で乱猟されてました






何より、訓練しだいで人語を解し、その強さも筋金入りだった





貴方は、そういった人たちから捕獲された私を、その人から奪いました






いい実験材料が手に入った






私の入ったボールに向かって、貴方はそう言いました







あぁ、助けてもらえるとおもったのに・・・






私はその時、そう思いました







が―それは違いました






貴方は自分の部屋まで私を招きいれると、こう言いました






よく見ると、かわいいもんだな、と






貴方の言葉を聞いて、実験材料にされるのかと思ってびくびくしてた私には、とても心が落ち着いた瞬間でした







貴方は、私を風呂に入れると、新しい側近として、そばに置いてくれました





やはり、人語を解する、と言うのも買われたのですが・・・





だけど、私をかわいいと言ってくれた人に仕えるのは、とても楽しかったです
























「変なことも混じりましたが―こんな人でした」

「ん・・・?それのどこが悪いやつなんだ?」

「・・・仮にも・・・悪の組織のボスでしたからね・・・」















レアコイルを大量に捕獲して、電力をまかなったり・・・





私も・・・スパイに使われたりしました





そこで・・・ロケット団に、一つの情報が流れてきました





『キュウコンの尾に触れた者は、祟りを受ける』





祟りの正体は、いまだ不明です





貴方は、下級の団員数名に、尾を触らせました





触れてもなんとも無かったのですが・・・その数名は、一晩のうちに姿を消しました





そこで、『キュウコンの尾に触れたものは、神隠しにあう』






そういったことで、一応、決着がつきました





勿論、消えた団員の捜索も行われましたが、見つかりませんでした





貴方は―どうしても腑に落ちませんでした





ついさっきまで存在した人間が、姿を消すわけが無い





消えたのは、アジトだったから、歩いて逃げたかもしれない





だから、夜の間に、何度も何度も私と相談した後、その翌日、団員全員に向けて、メッセージを送りました





『私が触ってやろう』と





キュウコンに操られたりするかも知れないから、触った後、私を檻に閉じ込めろ




そうでもしないと、消えた団員に示しがつかない





そう言いました





その日の内に、それは実行されました





触っても、特にそのときは変化はありませんでした





その夜、貴方は不思議な夢を見ました





うなされているようでしたので・・・私は檻をこじ開けて中に入り、夢の中に入りました





そこで聞こえてきた言葉は―





『祟りが起こる事を知っていてやったのか?』





『お前も昨日の奴らのように消えるがいい!』と―





その時私は、何とかして貴方を助けようとしました





ですが、私が未熟者だったせいか、私は消え、貴方はポケモンの世界に送られてしまいました











「え・・・じゃあ・・・」

「はい、貴方は、逃げるようなことはしていません。むしろ、私が逃がしました」

「・・・・・・・・・・・・」

「キュウコンの祟りを私がかばい、私の、早く逃げて、という指示を聞いて逃げる姿が、そのように映ったのでしょう」
「・・・・・・・・・・・・」












「ねぇ。サカキさん」

「なんだ?」

「人間界に・・・戻りません・・・?」

「え・・・?」

「ここで救助隊を行う貴方は素敵です。だけど私は、悪行を、私と相談しながら行う。そんな貴方も大好きです。貴方には・・・偽らない貴方でいてほしい」

「・・・・・・・・・るか?」


「??」






「例えオレが向こうでどんなことをしても、ついてきてくれるか?」






「勿論です」









「ありがとう」




























―その日の夜、サーナイトとゲンガーは姿を消した―



―丁度その頃、行方不明だったロケット団のボス、サカキが姿を現した―






















――人間界に戻ったとたん、サーナイトが人間になるとか、恋に落ちるとか――











































―そこは、貴方の自由です―

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