キミとボクとが出会った奇跡
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ねえ、嘘でしょう?
『・・・ゴメン。サヨナラ、だ・・・・・』
お願いだから、ねえ。
嘘だって、言って。・・・笑ってよ。
+ キミとボクとが出会った奇跡 +
「ううっ・・・どうして・・・・・ボク、よく分かんないです・・・」
「何で? 何でいなくなっちゃったんだよ・・・」
「ありがとうも、言わないまま・・・いなくなっちゃうなんて・・・」
どこか、遠くで。ポケモンたちの嘆きが聞こえる。
ボクはただ呆然と立ったまま、大切なパートナーがいた場所を見つめていた。
「・・・別れの時、を・・・・知ってたんだ。最初から」
ぽつり、と漏れたボクのつぶやきに、フーディンが何か答えた。気がする。
正直自分が何を言ったかもよく分からなかった。アタマの中がぐちゃぐちゃで、
ただ、ふっ、と思い浮かんだコトが口に出た。それだけだから。
・・・始まりは、そう。ちいさなもり。
倒れているキミを、ボクが見つけた。
あの時は何も感じなかったけど、今思えば。
あれは、・・・あれは、まるで。
・・・ねえ。
キミがいなくなったら、ボクはどうすればいいのかな?
考えたコトもなかった、考えたくもなかった。
ふいに、長い逃亡生活がアタマをよぎる。
・・・みんながキミを疑っても、ずっと、ずっと、信じてたよ。
そうすれば、一緒にいられるって。ずっと一緒にいられるって。
そう、・・・思ったから・・・。
でも、ダメだった。やっぱり、キミにはキミの世界があって。
ボクとは違う、別の世界で。
・・・生きて、いて。
キミにとってどれが一番良いのか、どれが正しいのか。
本当はこのままでいたかったのか、
ボクがもう届かない世界で元通りになりたかったのか。
多分、いつまで経っても分からないコト。
でも、・・・それでも、ボクは。
『・・・ もし つよく ねがうのなら ・・・』
「・・・え?」
・・・ふいに、どこからか声が聞こえた。高いソプラノの、歌うような声。
いつかどこかで聞いた気がする、・・・なぜか、とても懐かしい・・・。
「・・・・・!」
どこからか、ヒカリが降りてくる。
それはほのかな暖かさを持って、ゆっくりと、強く。
輝いて。
「・・・ただ、いま」
・・・この世に、神様っているのかな。
いたとしたら、きっとボクはすごくすごく感謝しなくちゃいけないんだと思う。
たくさんの冒険。たった一つの、・・・出会い。
「おかえり、・・・・・ッ!!」
それは、まるで。
奇跡みたいな。
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