湖の岸辺で
雷電さんに感想を送る
バトルなんて、いったい何年ぶりだろうか。
目の前にいる藍色の目の少女が、突然申し込んできたのがきっかけだった。
普通ならいつも断っている。
『ポケモンにヘンな筋肉がついちゃうだろ!』
そういって。
だけど、今回は断る気にはならなかった。
何故か、自然と口が動いたのだ。
「いいよ、やってあげても。」
と……。
結果は僕の勝ち。でも、COCOとNANAは倒されてしまった。
彼女は悔しそうに最後のポケモン、バシャーモのちゃもをボールに戻している。
僕も、ZUZUをボールに戻した。
「あんた、やっぱりつよかね。」
彼女、サファイアが突然言った。僕は、突然の言葉に驚き、一瞬話せなかった。
だけど、すぐに気を取り直すと、答える。
「そんなことないよ。
でも、君もなかなか強かったよ。」
すると、サファイアは顔を少し赤らめた。だけど、僕はそれに気づかずにNANAとCOCOを出して、回復の薬で回復させた後、ブラッシングを始める。
いつもならサファイアは「男のくせに化粧ばーっかりしとう。」といって自分はフィールドワークに出かけるのだが、今回は違った。
サファイアは僕のそばに座り、ブラッシングをしている僕とNANA、COCOを見つめている。
「……なんだい?」
「ルビー。」
サファイアは僕の質問に答えずに立ち上がると、僕の手を引っ張りながら森のほうへ向かった。
ランニングシューズを使えば無理矢理戻ることもできたけど、流石に相手は女の子なのでやめておいた。
サファイアに連れて行かれた場所には、大きな湖があった。ミスの中で、トサキントやアズマオウ、それにマリルリなど泳いでいる。
「すごかろ?一度あんたにみせたかったとよ。」
サファイアはその後、黙りこくってしまった。
僕は、その場に座り込んだ。まさか、サファイアがこんなにきれいな場所を知っているとは思わなかった。
「うん、凄くきれいだよ。」
そのとき、僕はこんな湖よりもきれいなものがあることに気がついた。でも、そのままの状態で話し続ける。
「でも、僕にとって一番きれいなのは――――――。」
「――――――サファイア。君だよ。」
「!……あたしも。」
それからである。
その湖を一緒にみた異性は、幸せに結ばれるという言い伝えが広まったのは。
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