絶対に譲れないものがある
すずしろさんに感想を送る
「キサマ!今日こそ決着をつけてやる!」
「なんだと!あれは俺のものだっていったじゃないか!」
「ヤル気か!?」
「そうとも!!!」
開始の声。普段は大人しいカビゴンも、普段はのんびりしているベロリンガもこの時ばかりは譲らない。二匹の背景にはそれはとても美味しいモモンの実。その味を知ってからというもの、食欲魔人たちはこの有り様。
「くらえ、まきつく!」
ベロリンガは長い舌を武器にして。
「なにを!かいりき!」
カビゴンは力強い腕を武器にして。
お互いタコ殴り。その振動でモモンの樹は揺れて、数個が地面に落ちる。
形が崩れているのも多数。それに気付かないでベロリンガは足で踏み付け、カビゴンは攻撃する。
悲惨な状況だが、これがおいしい木の実の運命。
「あ〜またやってるよ。いまのうちいまのうち。」
遠目で二匹の争いを見ながら、スリープが美味しく熟れているモモンの実を選びだしていた。なるべくたくさん持って、食欲魔人たちが気付く前にテレポートで逃げ出している。
「ぜぇぜぇ・・・キサマやるな・・・。」
「あたり・・・前だ・・・千三つ野郎に・・・劣るわけが・・・。」
「きょうは・・・この辺にして・・・やる・・・ふん!」
ベロリンガは長い舌を振り回しながらカビゴンに背を向けて帰っていく。
カビゴンも大きな体を揺らしながらベロリンガに背を向けて帰っていく。
お互いに、モモンの実がなくなってることに気付かずに。
「あの二匹の争ってる間は木の実採集時間だからね!」
スリープが近くの小さなポケモンたちにそう教えているとも知らず。
戻る