アキラメナイ
シフォンさんに感想を送る
僕はあの空が好きだ。
澄んだ青いどこまでも続く、高い高い空。
遥か遠いあの砂漠をつないでくれる空。
僕は空を自由に飛びたかった。
でも、僕には翼がない。
翼がないけど、飛べるような気がして、高い高い崖からジャンプした。
あの空に一瞬近くなった。
だけどすぐ遠くなっっていく。
空に近づけた。きっとたくさん高い崖からジャンプすれば飛べるはず!
そう思ってひたすらジャンプし続けて頭を打ち続けた。
僕の頭は硬くなった。
でも、僕がほしいのは硬い頭じゃない。空を飛べる翼だ。
時がたち、僕は進化した。
でも 翼は無く、むしろ丸くなって重くなって歩きにくくなった。
重くなって、ジャンプできなくなった。
重い体を支えて、歩くのがやっとの足は、ジャンプできない。
翼もない。
あの空を飛べない。
悔しくて、あきらめそうになったけど、それでもなお
あの空をあきらめずに 空を飛びたいと願い続けた。
長い年月が経ち、僕は信じられない体になった。
ずっしりと重い体は少しだけ軽くなって、青色になった。
赤い模様に白いお腹。
しっかりとした足と長く太い尻尾。鋭い眼光。
そして、ずっとずぅっと願い続けた翼!
大きくて赤い翼。うれしくてうれしくて。
その翼で飛びながら、口から赤い熱い炎を出す。
燃えてしまった故郷にはもういられず故郷を捨てた。
この翼をもらう代わりの対価なのか?
それでも、この翼で空を駆け巡る。
番外編 砂漠にいる友達
翼をもらった僕が真っ先に行ったのは砂漠。
幼馴染がいるからだ。
幼馴染も空が好きで空を飛びたがっていた。
願い続けたこの翼 見てもらいたくて。
砂漠に着くと僕は重い体を支える足を砂にめり込ませながら歩く。
しばらく暑い太陽の日差しの下を歩いていると
砂地獄を見つける。
砂地獄に声をかける。砂地獄が幼馴染の家だから。
でも、返事は返ってこない。
なんどもなんども呼び続ける、でもいない。
別の砂地獄を探そうとしたとき、砂が舞い上がる。
翼を歌声のような音をさせながら羽ばたき続ける、その翼の主こそ
幼馴染のナックラーだ。
でも、まったく違う姿になっていた。
翼があって緑の体。
でも、彼は間違いなくナックラーだった。
僕の幼馴染のナックラーだ。
「君も、翼をもらったんだね。」
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