旅 最終編
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あれからどれだけの月日がたったのでしょう。キル男は毎日食料を調達しに行き、キル美は歩く練習をしました。そして、キル男の旅先話は終わる事なく続き、キル美は毎日楽しく聞いていました。そして、いつしか、二人は愛し合うようになり、そんな関係になっていきました。
「んじゃあ行って来るからな、今日は木の実とかを集めに行くから、おいしい木の実、期待してろよ。」
「・・・・・・。」
「・・?どうしたんだ?」
「ねぇ、キル男さん・・、私といっしょにいて幸せ?」
「幸せに決まってるだろ?なんでそんなこと聞くんだ?」
「・・ううん、なんでもない、ありがとう、いってらっしゃい。」
「・・?・・あ、ああ、行ってくる・・。」
いつもと少し様子が違うキル美に、首を傾げていたキル男でしたが、気にせず、いっていきました。
実はキル美は幸せ過ぎて怖かったのです。いつかまた捨てられてしまうかもしれない。そんな時、一人で生きられるだろうか、キル美はキル男の重荷になってることを、辛く思っていたのです。そんな時。
「いた、あれだ!」
聞き覚えのある不吉な声。
「こんな所に隠れてたのか。」
「もう一匹の方はいないけど・・、まあいいや。」
声と共キル美の方へと近づいていきました。そして、彼らの手に持っているのは木の棒ではなく、銀色に鈍く光る物・・・。
「この前は薄汚い野郎に襲われて最悪だったぜ、お前も、あの野郎もぶっ殺してやる!」
そう言いながら、手に持っていた物が、キル美の胸を切り裂きました。彼らの幸せが引き裂かれるのと共に・・・・。
なんでこの足は動かないんだろう・・・・。
キル男は上機嫌で帰ってきました。
「へへっ、久々においしそうな木の実を手に入れたぜ、キル美も喜ぶだろう。」
空き地に着くと、キル美の様子がおかしいことに気付きました。
「?これは・・、血のにおい・・・。まさか!?キル美!」
キル美は胸に深い切り傷がありました、キル美はいまでも息が出来ないほど衰弱していました。
「キル美!どうして・・、どうしてお前がこんな目に・・・!」
「キル・・男、さん。いっ、いい・・の、私はキル男さ・・んの、重荷になっ・・てしま、ったから・・・。これは・・私、への・・・罰、だか・・ら。」
「なにをいってるんだ!キル美ッ!いっしょにレンゲ畑へいこうっていったじゃないか!いっしょに旅だってできるんだから!だから・・。」
「ううん、もう・・いい、の。旅・・なら、もう・・出来たから・・。」
「えっ?」
「あのね、キル男・・さん、私ある事・・に気付いた・・の。人生その・・ものが「旅」だって事・・が、だから・・このキル男さ・・んといっ・・しょにいられた・・この時間・・私には・・最高の旅が・・出来たの、だから・・もう・・いいの・・。私は・・あの綺麗な星・・になって・・キル男さんを・・・空か・・ら見守ってあげる・・から。だからキル男さん・・は旅を続・・けて。」
「私は・・あなたといれて、とっ・・ても幸せだったよ・・・あり・・が・・とう・・・・。」
こうして、キル美は一つの星になりました・・・。
「キル美・・。俺は・・俺は一人が寂しかったから旅をしてたんだ、俺はお前と一緒にいれたから旅なんかしなかったんだ・・・。俺もお前と一緒にいれて最高に幸せだったよ。またいつか、天国で、空の上で逢おうな。それまで俺はまた旅を続けて、俺が天国へついたらお前にまた旅の話をしてやるからな、だから、それまで待ってろよ・・・・・。」
ある所に一匹のキル男という人間嫌いのキルリアがいました。
彼はいまもある一匹のキルリアのために旅を続けています。
命、ある限り・・・・・・・。
THE END
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