神と呼ばれた虹色の鳥。
羅流努さんに感想を送る
遠くて、寒くて、高くて、儚くて、寂しい其処に君がいた。
どれくらい前か、もしかしたら未来なのかもしれない其処に君がいた。
とっても不安定で、悲しい其処に、君がいた。
夢の中に、君がいた。
僕らが住む場所とは違う、雲の上なのかむしろ宇宙なのかよくわからない場所に、虹色の鳥がいた。
虹色の鳥は、其処に在った。でも、生きていたのかはわからない。
名前を、僕らは『ホウオウ』なんて呼んだ。
伝説の鳥。多分、美しくて恐ろしい、夢の鳥。鳳凰。
僕らは、その鳥を、『神』と呼んだ。
いや、呼び方はホウオウなんだけど、神という存在として扱った。
像とか建てて、毎日お供えものとかして。手を合わせて。あれ、墓参り?
それはいいとして、ね。
僕らは、そのついでに、一つ、お願いをしていくんだ。
受験合格、恋愛成就、まあ、色々。
そういうの叶えるの専門の神じゃないんだけれど、そんなの知ったこっちゃないしね。
願うだけ願って、努力しない。
する人もいるけど・・・。それでも、叶わない願いがある。
それをすべて神のせいにするために、願うの。
本当は、神なんていないって、皆、知ってたんだ。
神ってなに?
命をつくり、奪う存在。
夢を与え、叶える存在。
永遠の命を持つ存在。
それって皆、僕ら、生き物だ。
命を生み、殺す。
夢を探して、自分の力で実現させる。
自分の意思を次の世代へ繋げる事で、永遠になる。
気づいてしまったんだ。
気づきたくなかったんだ。
神は何もしてはくれなかった。
何かしてあげる理由もないけど。
神なんていなかった。
たしかに其処に在ったけど。
ホウオウだって、ポケモンだった。
本当は、わかってほしかった。
僕らの犯した、一つの過ちの、話。
在ってはならない、伝説。
すべてが、夢なら良かったのにと。
思う僕は、弱いのだろうか。
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