「どうしても、行ってしまうのですか・・・?」
 「ああ」

 「なら、私も共に」
 すがる君
 「駄目だ」
 突き放す
 「どうしても、ですか」
 「俺はここにはいられない」
 淡々と突き放す
 「なら、私もいられません」
 わがままを言う君
 「俺とお前は違う」
 はっきりと示そう
 「お前は受け入れられたんだ」
 この地に
 「お前は認められたんだ」
 決別を
 「あなた抜きでは意味が、ありません」
 めげない君
 「いい加減にしろ」
 この地から見放されたらどうする
 「たとえ対の者であったとしても」
 その為にも諭す
 「背中合わせ」
 顔もそむける
 「向き合うことは出来ない」
 目を合わせてはいけない
 「ひとつにはなれない」
 わかっている
 「この地にとどまれ」
 今までずっと一緒だったからこそ
 「ここでお別れだ」
 
 「わかりました」
 震える声を出す君
 「私1人にあなたをとめる力はありません」
 今にも泣き出しそうな君
 「私はこの地にとどまります」
 精一杯な君
 「そして、私の力を皆に分け与えます」
 あらがう君
 「あなたが1人でいるというなら、私は私を増やします」
 かまわなくていい
 「あなたがどこにいても、私の誰かがあなたを必ず見つけてみせます」
 気にかけなくていい
 「次に見つけた時、今度こそ私はたくさんの私であなたをひきとめますから」
 つらくなるはずだ
 「もう離れないように」
 あきらめろ
 「もう寂しくないように」
 惜しむな
 「あなたを1人にしないように」
 聞き分けのない君
 「そうか」
 むりやり笑っているだろう君
 「いい迷惑だ」
 バカな君
 「もう行け」
 泣き崩れた君

 「また会える時はいつか、来るだろう」
 最後までさよならは言わなかった君
 「楽園が在り続ける限り」
 信じ続ける君
 「だから」
 いつまでも見送る君
 「俺とお前は決してひとつにはなれない」
 待ち続ける君
 「いつ、どこで会ったとしても」
 もう一度振り向いてほしいと思う君
 「楽園が失くならないのと同様に」
 応えてやれない
 「それが運命」
 次の戦いが始まるまでの
 「幸せを祈ろう」
 それが再会の時
 「だから」
 一時でいい
 「願わくば」
 戦いが似合わない君
 「少しでもそれまでが長くあることを」
 広めた平等のなかに差異を求めよう
 「世の全てが災禍と不穏に陥ろうと」
 俺が背負おう
 「常に幸あれ」
 特別な君


 言葉にはしない愛しい君



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