「もう手加減はしない。」
ナルクはそういうと再びカイリキー、そしてオコリザルを呼び出した。
そしてそれに呼応するかのように
ネロもポケモンを呼び出した。
それはジュゴン、キングラーだった。
「“れいとうビーム”。」
凍てつく氷の線がジュゴンのツノから放たれた。
ケーンはそれをかろうじて避け、
その際にレアコイル、ガーディを出した。
「“かえんほうしゃ”、“10まんボルト”。」
二つの特殊攻撃がネロに向かって放たれた。
「単純な攻撃ね。」
ネロはそう言うと何事も無かったかのように避けた。
「っく。」
ケーンは一旦退いた。
その時、スノウが叫ぶのが聞こえた。
「ケーン!気をつけて。
この女(ネロ)の攻撃は・・・。」
「余所見をするな。」
ナルクがカイリキー、オコリザルを従え、スノウにかかってきた。
「ハクリュー!ポリゴン!」
ハクリューは光線で攻撃したが、オコリザルの“みきり”で避けられた。
そしてその隙にカイリキーの“クロスチョップ”がスノウの所へ飛んできた。
「ポリゴン!」
ポリゴンが前へ出てきて技を受けた。
「ポリゴンを防御に・・・。だがそんなのは無駄だ。
“クロスチョップ”の威力をなめていたのではないか?」
「・・・確かにその“チョップ”の威力は認めるわ。」
「ほぅ。ではどうする?」
カイリキーとオコリザルが同時にかかってきた。
カイリキーとオコリザルはそれぞれ“けたぐり”と“からてチョップ”を同時に行った。
「ポリゴン!」
ポリゴンはまたその二つの技を同時に受けた。
「何のつもりだ?そのポリゴンを見殺しにするつもりか。」
「それはどうかしら。」
なんとポリゴンはその攻撃に全く動じていなかった。
「!まさか“テクスチャー”か!」
「反撃よ。ハクリュー、ポリゴン。」
光線と炎のエネルギーはカイリキーとオコリザルをお沿った
ハクリューの“りゅうのいかり”と“トライアタック”の反撃はナルクチームに相当効いたようだ。
「お前、何をした?」
そう聞かれてもスノウはただ黙って立っているだけだった。
「まぁいい。
ここまで粘った奴はお前が始めてだ。
ならば俺はお前をシャトル団としてではなく一人のトレーナーとして相手をしよう。」
「(スノウ・・・。ナルクと互角以上に・・・。)」
「どこ見てるの?あなたの相手はこの私よ。」
キングラーが大きなはさみを振りかざした。
「“クラブハンマー”。」
キングラーのはさみ攻撃に対してケーンは“ソニックブーム”で対抗した。
二つのエネルギーは互いに打ち消しあい、消えた。
「やるじゃない。」
その時ネロのジュゴンがネロのキングラーのはさみに氷の技をかけた。
「(仲間割れ?)」
ケーンがそう思っていたときだった。
「キングラー、もう一度。」
キングラーが再びはさみを振り回した。
「またその手か、レアコイル!」
レアコイルが再び“ソニックブーム”で対抗した。
しかし、無情にもその音波ははさみのエネルギーを打ち消せなかった。
そのままその“クラブハンマー”はレアコイルに直撃した。
そのはさみ攻撃を受けたレアコイルは怖気づいて一度退いた。
「一体、どうなって・・・。」
ケーンは何故キングラーの攻撃が強化したのか模索した。
「(!!!そうか。はさみを凍らせて・・・。)」
「フフ、わかったかしら?その技の秘密。」
「あぁ。だがそんなことしたらキングラーのはさみが・・・。」
ケーンがそう言うとネロは
「いいじゃない。どうせまた生えてくるんだし。」
「お前!」
「感情的ね。それがあなたの身を滅ぼすのよ。」
「ガーディ!」
その声に反応してガーディが無数の“ひのこ”を発生させた。
「おろかな。“バブルこうせん”。」
その泡は火の粉を消し去り、そのままガーディに直撃した。
「ガーディ!!!」
「休まず行くわよ。ジュゴン!」
ケーンは覚悟したが、何も起こらなかった。
「はったりか?レアコイル!」
しかしこちらも何も起こらない。
「どうした?レアコイル?」
ケーンはレアコイルの方を見た。
レアコイルは凍っていた。
「え?なんで・・・。」
「これはわからなかったようね。
私のジュゴンの特殊能力。」
「特殊・・・能力?」
「そう、ついでだから教えてあげる。それは・・・。」
このジュゴンは透明の“れいとうビーム”放つことができ、
そう簡単には識別できないということだった。
「フフこれであなたも終わりだわ。」
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