※流血ネタ・死ネタがありますので気をつけて下さい。
(ユウキ・・・御免ね・・・・声失っちゃった・・・・。)
是が・・・レオから聞いた最後の言葉・・・。
「畜生!」
ガンッとポケモンセンターから大きな音が聞こえた。
「そ・・・・そんな・・・・!?」
「それじゃ、もうレオの声は聞こえないの!?」
真実を知ったダイヤたちは信じられなかった・・・・。キッとユウキは怖い顔でダークライを睨み付けた。
そして、スタスタと近づく。
「ダークライ、お前何かレオの秘密を知ってるんじゃないのか!?」
ダークライは喋らずにあたりは沈黙していった。一瞬ダークライの口から妙な言葉を口ずさんだ。
『実験・・・・。』
「な・・・!?」
『ユウキとやら、お前はあいつといた時見ただろあの目を・・・・。』
ハッとユウキは頭に過ぎったあのレオの左目の事を思い出してしまった・・・・・。
「じゃあまさか・・・・!!」
コクッとダークライは頷いた。ユウキの考えはダークライの考えと一致してしまった・・・・。
昔、約100人位の子供達が何かに連れ去られたと言うニュースが流れていたらしい・・・・・。
その中にきっとレオも居ただろう・・・。
「ちょっと待って!!なんでその子供達は集められたの!?」
『・・・・・聞きたいか?聴けれる覚悟は完全に出来ているだろうか・・・。』
「覚悟は・・・出来ている。あいつの・・・・レオの真相を知りたいんだ!!そうだよな皆!!」
「当たり前よ!一緒にいた仲間なんだから!!」
『仲間・・・・か。それでは心して見届けるが良い!!』
ダークライは手を前に出すと技を繰り出した。
催眠術
不思議な音波はユウキ達を包み込み眠くなってその場に倒れこんだ・・・。
(う・・・ん・・・。)
目を覚ますと何処かの建物の大きな実験室の中に居た。
(此処は・・・・?)
『夢の中だ。』
(!・・・ダークライ!!皆は!?)
ユウキはあたりを見回すと皆は周りで倒れていた。
(良かった・・・。)
ホッとしていると次々と皆は起きてくる。ユウキと同じように皆もあたりを見回していた。
ハッとして、思い出した。今は夢の中にいるのだと。
(そうだ・・・此処は夢の中だっけ・・・。)
『嫌だったらさっさと戻る手もあるぞ・・・。』
(馬鹿言うな!レオの真実を掴めに着たんだ!今更帰って溜まるかってんだ!)
ダークライは呆れた顔でクスッと笑った。
『丁度来た様だぞ。』
ギギィっと大きな音を立てて約10〜15人位の大人と何百人の子供達が入ってきた。
(え!?っちょっと!!このままだとバレ・・・。)
『安心しろ、是は夢の中だ簡単には見つからん。』
ユウキ達はホッとしていた。
スタスタと大人達は、子供達を導いてた。
後ろの何百人の子供達は、リアル・・・・現実では小学2〜3年生位の大きさだった。
一番前にいる男は大きな袋を抱きかかえていた。
するとドサッと抱きかかえていた袋を下ろし、一人の男の子の首を掴み無理矢理実験台の上に寝かせた。
「嫌だ!怖い!助けて!!」
数人の大人達は、その男の子を実験台ごとロープで縛りつけた。
一人の男は袋を縛っていたロープを外し、袋を振ると、ドチャっと血と一緒に何かが落ちてきた。
見た瞬間、突然吐き気を覚えた。
それは、血だらけになって死んだポケモンだった。
(ヒッ・・・・!!)
ユウキ達と同じように、周りに居た子供達も気分が悪くなった。
袋のロープを外した男は一つの注射器でその死んだポケモンの血を吸い取った。
その注射器の先に細長い針を付けた。そして、縛られている男の子の方に向ける。
「嫌だ・・・・嫌だ・・・・嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
(嫌・・・・嫌・・・・・・嫌ぁ!!)
ダイヤやハルカ達は耳を塞ぎ、目を瞑った。
男は男の子の腕に細い針を刺してポケモンの血を注入した。
「あ・・・・・・あぁ・・・・・。」
「上手く入った。スイッチを押してくれ。」
注射器を持っていた男が言うと遠く離れた場所にいた女の人が赤い色の丸いスイッチを押した。
そして・・・・・。
バチッ・・・・バチバチッ!!
「あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
女の人がスイッチを押した瞬間に実験台から電気が発生し、強烈な激痛が男の子の体の中に走った。
傷が開き、血が飛びだし、あたりは一斉に血の海となった。
しだいに男の子は全く動かなくなった・・・・・死んだのだ。
(止めて・・・・・!!)
「ッチ!失敗したか・・・・次の奴を!」
次は女の子が台に寝かされた。
「嫌だ!!死にたくない!お母さん!お母さーん!!」
(止めて!止めて・・・・・!!)
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
女の子の身体にも激痛が走った。助けを呼ぶ声も届かずにもう一つの幼い子の命が無くなった・・・・。
(嫌だ・・・止めて・・・・・嫌・・・・・!!!)
「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
一人の男の子が叫びだした。
「なんだ!!!何があったと言うんだ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
近くに居た男を男の子は体当たりしてきた。
「がっ・・・・・!!」
「皆!早く逃げて!!」
一人の男の子の行動に研究員や子供達は途惑った。
「このっ・・・・!!邪魔すんな!!」
「あぐっ!!」
(あっ・・・・!!)
『・・・・・・・。』
研究員の男は荒い息をしていた。
「くそっ!今度の実験材料はこいつで決まりだ!」
男は、男の子の首元を掴み実験台に寝かした。
「うぐっ!」
「今のうちに早くスイッチを入れろ!」
女の人は慌てた様子でスイッチを入れた。
そして・・・・
「ぎィぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
また一つの命が消え去ろうとしていた。
(・・・・・っう!!)
ダイヤ達はまた、吐き気を覚えた。
怖がる子供たち、苦しい思いをされた実験材料・・・。
『・・・・・・・・夢食い=B』
夢の場からダイヤ達は立ち去った。
*
「あ・・・・・あれっ!?」
「ここは・・・・・ポケモンセンター?」
『夢から帰ってきたのだ・・・。』
次々と夢から覚めたのだが、まだ吐き気を覚えていて喋る気力も無かった。
「フィ〜・・・・。」
心配そうに手持ちのポケモンが近づいてきた。
「大丈夫・・・心配してくれて有難うなアクア。」
「ねぇ、ダークライ・・・。」
『なんだ・・・・。』
ゴクッと、唾をのんだダイヤは答えた。
「最後にみた男の子って・・・・・まさか。」
ダークライから、一瞬の言葉を耳にした。
『あれは・・・あの子は・・・・・・レオだ。』
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