小説 僕たちイーブイキッズ 第2幕 第3章「ポケモンバトルアリーナ パート2」
ジュン「ヒロユキ。自主トレをやっておいたほうがいいと思うけど。」
ヒロユキ「そうだな。ラッタも、1勝したけど、マンタインのバブル光線でボロボロにさ
れたし・・・。」
ジュン「最後に僕たち勝ったけどさぁ・・・。ロコンもズタボロだったからね。」
アキラ「自主トレか、オレも連れてってくれ。結構、腕が鈍っていたからな。」
ヒロユキ「いいよ。でも、どこでやる?」
―森の入口―
アキラ「いいか、洞窟まで自分のポケモンと一緒に走るぞ。ヨ〜イ、ドン!」
3人は自分たちのポケモンと一緒に、自主トレのために洞窟まで走った。
???「ほぅ、また人間どもか・・・。」???「オレたちの強さを見せるときだ・・・。」
ジュン「ウヘェ〜。」
ヒロユキ「1キロのランニングなんて、すごくきついな・・・。」
アキラ「こんなので、ばてるなよ。」
ジュン「ちょっと、休もう・・・。」
???「ほぉ、よく来たな、人間ども。」
ヒロユキ「な、なんだ?」
アキラ「誰だ?」
ドラル「ドラル。」
ウィンド「ウィンド。」
ポイズラー「ポイズラー。」
ジュン「み、見たことの無いポケモンだ。」
ポイズラー「おーっと、スキあり。」
ビュビュビュビュビュビュン
ジュン「うわぁ。」
ポイズラー「今すぐ出て行け。さもないと・・・。」
ビュビュビュビュビュビュビュン
毒針がジュンに迫る。もうダメかと思ったその時。
ロコン「コーン。」
ボォォォォ
ロコンが火炎放射で毒針を焼き払った。
ジュン「ありがとう、ロコン。」
ロコン「コーン。」
ポイズラー「畜生、ウィンド連係攻撃でいくぞ。」
ウィンド「よーし、こいつで潰してやるぜ。」
ポイズラー「毒針。」
ウィンド「サイクロン。」
ポイズラー「サンダーニードルだ。」
ウィンド「いっけー。」
ビューゥゥゥ
ジュン「ロコン、火炎放射だ。」
ロコン「コォーン。」
ヒロユキ「オレたちも、いくぜ、ラッタ。」
ラッタ「ラタッ。」
ヒロユキ「必殺前歯だ。」
ウィンド「フンッ、そんなの楽々よけられるって。」
ヒロユキ「それは、どうかな、ターンダッシュアタック!」
ドカッ
ウィンド「な゛。」
ヒロユキ「オレのラッタは、空中で、1回曲れるんだよな。」
ラッタ「ラッタタッタター(残念でしたー。)」
ドラル「竜の怒り!」
ボォォォォォドォン
ドラル「ちっ、邪魔が入ったか。」
アキラ「邪魔で悪いが、おまえの相手はオレだ。いくぞ、ハクリュー、竜の怒り!」
ハクリュー「リュー。」
ボォォォォ
ドラル「ヘンッ、こんなのただの弱火だ。どうした、その程度か?」
アキラ「ふざけんな、本当の力を見せてやるぜ。ハクリュー、竜巻だ。」
ハクリュー「ハク、リュウ。」
ドラル「おっと残念、身代わり!」
ウィンド「え、う、うわぁぁぁ。」
ドォーン
アキラ「やったのか・・・。」
シュゥーッと、煙が消えると、なんと、横たわっていたのは、赤いイーブイだった。
アキラ「これが、ドラルの正体だったのか・・・。」
ポイズラー「ウィ、ウィンド・・・。どうしてだ・・・。ドラル、どうしてこんなことを・・・。」
ドラル「強い者しか生き残れない。それが、自然の摂理だ。」
ポイズラー「なぜ、ウィンドを身代わりにしたんだ、ドラル・・・。よくも、ウィンドを・・・。
ゆるさねぇ、絶対ゆるさないぞ。」
ヒロユキ「あの2匹、何だか様子がおかしい。」
ドラル「こしゃくな・・・。」
ドォォォォン
ポイズラー「う、うわぁぁぁぁぁ。」
ジュン「おっと、」
ポイズラー「?」
ジュン「手をかそうか?」
ポイズラー「なぜ、人間が手をかすんだ?」
ジュン「あいつを倒したいんだろ、」
ポイズラー「・・・。」
ドラル「食らえ、人間どもめ。」
3人とポイズラー「!」
ズシャ・・・。
あたりに、血が飛んだ。だが、それはアキラたちでも、ポイズラーの血でもなかった。
ロコン、ラッタ、ハクリューの血だった。
ジュン「ロ、ロコン!」
アキラ「ハクリュー!」
ヒロユキ「ラッタ!」
ジュン「大丈夫かロコン。」
ロコン「コーン・・・。」
アキラ「ハクリュウ、死ぬなよ。」
ハクリュウ「リュ・・・・。」
ヒロユキ「大丈夫か、ラッタ。」
ラッタ「ラ、ラタ・・・。」
ロコンとラッタは重体。ハクリューは腹部にキズを負った。
ドラル「ハッハハハ、思い知ったか。」
ポイズラー「くそぅ、よくも、毒針!」
ドラル「おっと、叩きつける。」
ポイズラー「うわぁぁ。」
アキラ「ちっ、(こんなときに限って手持ちのポケモンを置いて来ちまった・・・。)
ドラル「これで、おしまいか?」
ビュンビュンビュビュビュンッ
ドラル「ほぉ、やはり寝返ったな。ポイズラー。」
ポイズラー「おまえは、気付くのが遅いんだよ。」
ジュン「いくぞ、ポイズラー。」
ジュン&ポイズラー「スパークライトニング!!!」
ドラル「あまい、あまい。竜の息吹!」
ボォォォォシュゥーン。
ドラル「な、もう1」
ドォーン
ドラル「うわぁぁぁぁぁ。」
バタッ
アキラ「いけっ、フレンドボール!」
ガシュン、カタ、カタ、カタ、
アキラ「ふぅ、ハクリュー大丈夫か?」
ハクリュー「ハクリュウー。」
ジュン「ロコン。おいっ、返事をしてくれ、ロコン!!!」
ポイズラー「・・・ダメだ。もう手遅れだ。」
―ポケモンセンターF1―
ユージ「ジュン。一体、何があったんだ?」
ジュン「それが・・・。」
ユージ「なるほど、自主トレの途中で洞窟に入ったとたん、洞窟にいたポケモンにや
られたのか・・・。」
アキラ「ハクリューは助かったけど、ロコンとラッタは助からなかった・・・。」
ヒロユキ「おまけに、赤いイーブイを運んで来た。」
エリ「・・・ジュン。何か隠していることがあるの?」
ジュン「あぁ、実は、」
ポイズラー「オレのことを隠していたんだ。」
エリ「見たことのないポケモンね。」
シューゥン、シューゥン、ガチャ<ドアの開閉する音
ジュン「どうでした?」
医者のお爺さん「大丈夫。あのイーブイ、明日には回復するよ。」
ポイズラー「(よかった・・・。)」
―翌朝―
ポイズラーは、黄色っぽいイーブイに戻っていた。
ジュン「おはよ、ジェミー。」
ポイズラー「ブイ!?(へ、)」
ジュン「あっ、・・・ジェミーって、呼んでいいかい?」
ジェミー「ブイ?(なぜ?)」
ジュン「ただ[イーブイ]って、呼ぶなんて、少しあじけないだろ。」
ジェミー「ブブイッ(確かに、)」
ユージ「おい、ジュン。第2試合が始まるぞ。」
ジュン「行こう、ジェミー。」

山本さん「さて、リョクショクブレイクズのアキヒロ選手のマルマインが自爆で、イ
ーブイキッズのアキラ選手のハクリュウは戦闘不能。両者1匹ずつしか残っていませ
ん。」
アキヒロ「よーし、ハクリュウがいなければこっちがもらった。いくぜスターミー。」
アキラ「おまえの出番だ。いくぞ、ジェイド。」
ジェイドは、つまりドラルのことだ。ジェイドは緑色のイーブイでかなり珍しい。
アキラ「ジェイド、突進だ。」
ジェイド「Z・Z・Z。」
アキラ「お、おい。起きろジェイド。」
アキヒロ「スターミー。雷だ。」
ズドォーン
アキラ「ジェ、ジェイド。」
審判「イーブイ戦闘不能。スターミーの勝ち。」
山本さん「リョクショクブレイクズが1ポイントGET。イーブイキッズ押されてい
ます。」
アキラ「はぁ・・・。まいったな。ジェイド、しっかりしてくれよ・・・。」
ヒロユキ「後は任せてくれ。いくぞ、チロリ。」
ドォカァァァァァーーン
全員「!?」
ドドドドドドドドドドドド
ユージ「こ、こんどは地震!?」
ドドドドドドド
山本さん「な、何だったんでしょう?今の爆発音と地震は。」
ピピピッピピピ
ツクシ「は、はい。ツクシです。」
リョウタ「リョウタだ。今すぐ、火山の麓に来てくれ。」
ツクシ「わかりました。」
ユージ「オレたちも行こう!」
―ケープ島の火山の麓―
ヒロユキ「アチィ。」
ユージ「い、一体どうしたんだろう?」
エリ「み、見て!火口を、」
ビュゥゥゥゥドォン、ビュゥゥゥゥゥゥドォン。
スザク「あれは破壊光線よ。」
アキラ「火口から出ているってことは、この異常現象を起こしている何かがいるって
ことだな。」
ジュン「登ろう。」
―火山の火口―
全員「!?」
火口には、色違いのバンギラスが3匹いた。しかも、普通のバンギラスよりも2倍は
大きかった。
ユージ「何とかして、あのバンギラスたちを止めないと、大変なことになる!」
エリ「だけど、1000℃以上はありそうよ。とても熱くて近寄れないわ。」
リョウタ「おーい、君たち!」
全員(ツクシとリョウタ以外)「?」
リョウタ「ハァハァハァ。君たち、ちょっと待った。この[アイスシロップ]を飲ん
だほうがいい。この[アイスシロップ]は例え耐熱服がなくとも、3000℃までの
高熱なら十分に体を守り、涼しくする。効き目は3時間。」
ユージ「さっそくポケモンたちに飲ませよう。」
ツクシ「いや、それがどういうわけか、人間とイーブイとその進化系にしか効果がな
いんだ。つまり、」
全員(ツクシとリョウタ以外)「つまり?」
ツクシ「ここではイーブイとその進化系以外は使えない。」

ユージ「よし、行くぞエリ。リーフィに進化だ。」
シュォーーーーン
スザク「行くわよ、ルナ!」
ルナ「ブイッ。(ええ、)」
ジュン「いくよ、ジェミー。」
ジェミー「ブイブイ!(よっし、一丁あいつらを泣かせてやるか!)」
ヒロユキ「1発ぶち込むぞ。チロリ。」
チロリ「ブイブブイ。(やっと出番か。)」
アキラ「ジェイド。オレたちも行こう。」
ジェイド「プイッ。(フンッ!)」
アキラ「ジェ、ジェイド・・・。」
ジェイド「Z・Z・Z。」
アキラ「おい、起きろよ。」
ジェイド「(オレは、あの時のことを忘れない・・・。)」
ジェイドはそう思いながら自分の回想を夢で見ていた。
―ジェイドの過去―
ジェイド「早く。急げリナ!」
リナ「もうダメよジェイド。あんただけでもいいから逃げて!」
バシュンッ
リナ「キャァ。」
ジェイド「リナ!」
リナ「大丈夫。あとから追いかけるから行って!」
ジェイド「リナ・・・。ウワァッ。」
ロケット団員1「おっ、色違いのイーブイが2匹か。」
ロケット団員2「これは毛皮として高く売れるぜ。」
R団員1&2「ワッハハハハハ。」
ガチャンッ
R団員1「おい、暴れるなよ。」
R団員2「暴れたら・・・。どうしようか。」
R団員1&2「ハハハハハハハ。」

リナ「私たちどうなるんだろう?」
ジェイド「分からない。毛皮として売られるか、解剖されるか、実験材料にされる
か・・・。どれにしろ、いい道は歩めない。」
リナ「私、こんなところで死にたくないわ。」
ジェイド「あいつら、オレたちをなめているな。こんなカギなんて頭突きで壊れる
ぜ。」
ガンッ、ガンッ、ガンッ、ガシャ。
ジェイド「ハイ。終わり。今開けてやるからな。」
ガンッ,ガンッ、ガンッ、ガシャ。
リナ「助かったわ。早く逃げましょう。」
R団員1「ほう、逃げるか。だがそうはさせない。」
ジェイド&リナ「!」
バシュン。
リナ「キャァ。」
ジェイド「リナ。」
R団員1「次はおまえだ。」
ジェイド「リナ・・・。畜生。リナをよくも。」
ジャシッ、ジャシッ。
R団員1「あ゛ー。」
バタンッ。
ジェイド「リナ。今の内に・・・。」
リナ「ゲホッ、ゲホッ。」
ボタッ。ボタッ。
リナ「私はもう時期死ぬんだわ・・・。」
ジェイド「リナ。そんなこと言うな。」
リナ「ジェイド。あんた1人で逃げて・・・。」
ジェイド「リナ・・・。すまない・・・。」
リナ「・・・ジェイド。あなたを愛しているわ。会えてよかった・・・。」
ボタッ、ボタッ。
ジェイド「ああ、オレもだ・・・。」

R団員1「おっ、色違いのイーブイが1匹か・・・。」
R団員2「1匹取り逃がしたが、こいつの毛皮はとても高く売れるぜ。」
R団員1&2「ハハハハハハハ。」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ジェイド「(オレはあの時から、人間に敵対心を持った・・・。)」
アキラ「おい、ジェイド。・・・しょうがねーな。よいしょっと。」
―歩いて5分後―
ユージ「あ、あれは、」
エリ「ロケット団!?」
巨大バンギラスを操っていたのはロケット団!?

バシュゥゥゥゥゥ、バシュゥゥゥゥゥ
ユージ「やめろ、おまえら。」
ロケット団員1「はぁ?やめろと言われて、やめるやつなんていねーだろーが。」
スザク「一体何をする気?」
ロケット団員2「教えてやるぜ、この島を沈めるのさ。」
全員(ロケット団員たち以外)「!?」
ロケット団員3「なぜ、奴が教えたかわかるか、それはここがおまえらの墓場だからだ。」
ユージ「こんなところに、オレたちの墓石を立てるわけにはいかない。エリ行くぜ。」
エリ「ええ、」
シュワォーン
ユージ&エリ「リーフバスター。」(<ソーラービームの2倍の威力を持っている。)
スザク「行くわよ、ルナ。」
シュワォーン
スザク&ルナ「(フリーズストーム!)」
R団員2「おっと、そんなヘナチョコ攻撃なんか、オレたちに通用しないぜ。いけ、オー
シャン。」
そう言うと、青いバンギラスが動き出した。
オーシャン「ウガァァァァ。」
R団員2「ゼリースフィア。」
バァシュゥゥゥン
エリ「キャア。」
ユージ「エリ!」
ブクブク
R団員2「言い忘れていたが、ゼリースフィアは包んだ者を窒息させる。さて、いつまで
持つかな。」
ユージ「エリ・・・。」
ブクブク
R団員1「もう1つのほうはオレがやる。いけ、ボルト!」
そう言うと、黄色いバンギラスが動き出した。
ボルト「ギャァァァァス。」
R団員1「ブレイクサンダー!」
ズシャァァァァァァァン
スザク「ルナ。大丈夫なの?」
ルナ「(マヒしたみたい・・・。)」
ジュン「こうなったら、出番だ。いくよ、ジェミー。」
ジェミー「ブブイッ(よし、)」
シュワォーン
ジュン&ジェミー「(スパークライトニング。)」
R団員3「あまいな。アースやっちまえ。」
今度は、茶色いバンギラスが動き出した。
アース「ギャァァァァス。」
R団員3「アース。グランドボムだ。」
ドドドドドドドドド
ジェミー「(マ、マズイ。う、うわー。)」
ドォーン
ジュン「ジェミー!」
ヒロユキ「行くぞ、チロリ!」
チロリ「ブイッ。」
アキラ「(オレもなるべくならジェイドを出したい・・・。でも、ジェイドは戦える状態
じゃない・・・。どうすれば・・・。)」
R団員1「さーて、どうする?命が惜しいならここから去れ。」
ユージ「いいや、どうせオレたちも死ぬんだろ、だったら今逃げたとしても助からない。」
ジェイド「!!」
アキラ「ジェイド!戦えるのか!?」
シュウォォォォォン
アキラ「こ、このポケモンは!?」
ピンッ
ポケモン図鑑「ドラル。ドラゴンポケモン。イーブイの進化系の一種と考えられている。
伝説や民話に登場する。」
ジェイド「(この姿が一番いいぜ。アキラ、ドラゴンポケモンの扱い方には慣れているだ
ろ。)」
アキラ「(あぁ、1つデカイのを頼む。)」
ジェイド「(よし、)」
アキラ&ジェイド「(ドラゴングレネード!)」
ボォォォォォォォォ
ドォォォォォォォォォォォォォン
R団員全員「いやな感じー!!!」
キラーン。
アキラ「やったな、ジェイド!」

第2幕 第4章へ続く

戻る