第2話
選択
オーキド研究所には、数名の研究員とマサキがいた。
オレンジはまっすぐにマサキのもとに向かい、挨拶をする。
マサキは今は亡きオーキド博士の孫、ナナミの夫である。ナナミはマサキの研究を手伝っている。
マサキはオレンジが来たのを確認すると、テーブルの上に3つのモンスターボールを置いた。
「この中には3匹のポケモンがはいっている。
オレンジ、こん3匹の中から1匹だけパートナーを選ぶとええわ。そんポケモンは、お前さんの一生のパートナーになるんやからな。」
マサキはジョウト弁を使っているのだが、カントーに移り住んでからというもの、少しだけ訛りが直ってきた。だが、完璧にではない。
「左のボールにはヒトカゲ、真ん中のボールにはフシギダネ、右のボールにはゼニガメがはいっとるさかい、好きな奴を1匹選ぶとええわ。」
オレンジはコクリと頷くと、ボールのもとへ向かった。
そのときである。研究所に甲高い大声が響き渡った。
「おじさん!私にポケモンを頂戴!」
オレンジが後ろを向くと、茶髪に緑色の瞳の少女が立っていた。
マサキはそれを見ると、顔に手をあてて「あちゃー……」と嘆く。
「なんだ、お前も来たのか。」
オレンジはポケモンの選択も忘れて少女に言い放った。
少女はオレンジに気づくと、さらに大きな声をあげる。
「オレンジ!さてはあんた、私よりも先にポケモンをもらおうっていう魂胆ね!」
「ンなワケないだろヴォケ!」
「ヴォケとは何よヴォケとは!」
「うるせぇ!ヴォケが駄目ならアホだアホ!」
2人は一触即発の状態になっている。
この2人、幼い頃から喧嘩していたのだが、一度も仲直りをしたことがない。
マサキはそれを見ると、大きく咳払いをした。
「まぁまぁ、アクアちゃんにもあとでやるさかい、早くえらんだってぇや。」
オレンジはマサキの言葉を聴くとすぐにポケモンを選びにかかった。
そして、一番左のボールを一度手にとる。
「おっ、炎タイプのポケモン、ヒトカゲがいいんやな?」
しかし、オレンジはヒトカゲのボールを机に置いた。
そして、次は右のボールを手にとった。
「ん?水タイプのポケモン、ゼニガメがええんか?」
だが、やはりオレンジはボールをあった場所に置いた。
そして、真ん中のボールを手にとる。
「マサキさん、俺、フシギダネがいいです!」
マサキはにっこりと微笑んだ。
「そうか、なら、大事にせぇ。
パートナーなんやからな、酷く扱うと嫌われてまうで。」
オレンジは深く頷いた。
すると、アクアがポケモンを選びにいっている。
そして、アクアは右のボールを選んだ。
「おじさん!私はこの子にするわ。」
アクアが選んだのはゼニガメ。
オレンジのフシギダネとの相性は悪いが、防御力は初心者用ポケモンの中では高い。
オレンジが研究所から出ようとしたとき、アクアの声が響いた。
「オレンジ!せっかくおじさんからポケモンもらったんだから、バトルしましょう!」
「……解ったよ。ったく……。」
2人は研究所の外へ出た。
審判をマサキに任せ、バトルを始める。
「これより、オレンジ対アクアのバトルをはじめる。
レディ……ファイト!」
マサキの声と共に、2人はボールを投げた。
「いけっ!フシギダネ!」
「ゼニガメ!お願い!」
今、さいは投げられた。
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