【化石の復活】
ポケモンそのものの研究は底無しとすら言われるが、
DNAの解析に関しては、目覚しいスピードで研究が進んでいる。
そのため、化石をDNA解析し復元すれば古代ポケモンを蘇らせることも可能。
今までに見つかったポケモンとしては、プテラ、カブト、オムナイトなどがいる。
PAGE82.午前11時49分
汗の臭いが3人分。 1人は女で残りは男。
同じ部屋にいるアクア団の男以外は今いるこの部屋の外、ただしサファイアの存在には気付いているようで 部屋の外で息を押し殺している。
戦えないこともないだろうが、攻撃の軸であるラグラージのカナは水の中を進むのを手伝ってもらわなければならない。
なにより、排水溝に詰まっている大きなポケモンの息がどこまで続くかわからない。
休んでいられる場合じゃない。 サファイアはふらふらする体を無理矢理立たせ、また崩れ込んだ。
「ちょっとボウヤん、大丈夫っ!? そんな体で・・・」
「近づくな言うとるやろがっ!!」
いつもルビーに「うるさい」と言われ続けただけのことはある、化粧臭いアクア団の男はバシャッと水音を上げて後ろへと下がった。
ようやくヤジロンの『コン』が荷物を取ってきたようで、腕にいつもの感触がぶつかる。
取り落とさないようにしっかりとリュックを受け取るとサファイアは中からモンスターボールを2個、空のとカナの入っているもの取り出した。
目を開けたら自分の能力のことを相手に気付かれる。 音と足の感触を頼りにサファイアは入ってきた排水溝を見つけだし、そこで身構えた。
「待ちなさいよんボウヤッ、今の今まで溺れてたじゃない、
排水溝(そんなとこ)から逃げたりしたら今度こそ溺れ死ぬわよ?」
「うるっさいわ! あんたらが蘇らそう思てるポケモンはなぁ、下手すりゃ世界破滅させかねん力持ってんねんで!?
あんたらとマグワイヤ団が動き続けとる限りなぁ、ルビーたちが戦わなあかんねんっ!!
そないな目にあわすくらいやったら、危険の10個や20個何でもないわっ!!」
穴の方向を確認すると、サファイアはコンに『こうそくスピン』の指示を出して中へと飛び込もうとする。
だが、派手な水しぶきと共に開いたドアから入ってきた別のアクア団に腕を思い切り引き戻され(というか投げ飛ばされた)、
サファイアは床の上に転倒した。
水浸しの部屋も気にしない歩調で入ってきた女(オカマほどじゃないが化粧品の匂いがする)は
パシャンと足元の水を蹴ると、サファイアを一瞥した(気がした)。
「いやぁよ、あたし。 アクア団本部で死体処理するなんて。
どうせ死ぬんならマグマ団の方行ってちょーだい、水死体は気持ち悪いんだから〜。」
ヤジロンが攻撃に移る気配を感じると、アクア団の女はひょいっと逃げて攻撃をかわす(もちろん『サイケこうせん』はサファイアに命中)。
『こうそくスピンでスタートダッシュ作戦』を諦めるとサファイアはコンにボールに戻るよう言ってリュックにしまい、
再び挑戦出来ないかと辺りの気配を探った。
神経をとがらせている時に背後から肩を叩かれ、思わず身をすくませる。
いつでも攻撃できる態勢で体をこわばらせていると、アクア団のオカマの香水の臭いがキツくなった。 どうやら、しゃがみ込んだらしい。
「ボウヤ、10分だけ待っててちょうだい?
あたしたちアクア団の誇りに懸けて、捕まえたりしないから。 ね、そうでしょマナ?」
「そーゆーことぉ。 レイマー? チクッたりしないよね〜。」
「・・・まぁ、私もアクア団内で好き勝手するカゲツとプリムの行動にはうんざりしていましたからね。
しかしマナ、オルカ司令官、10分だけですよ。 それ以上はさすがに怪しまれます。」
今度こそ男らしい男の声が聞こえてくると、他のアクア団2人は適当に返事をしてサファイアから遠のいた。
見張りなのか、レイマーと呼ばれた男は部屋の入り口(らしい場所)で立ち止まったまま動かず、ひしひしと視線を感じさせる。
「終わりマーシたヨー。」
金髪のアクア団の女は後ろ手で鉄製の扉を閉めると、笑いながら言った。
睨むような銀色の瞳に、先ほどからカゲツと呼ばれている男が手ぬぐいで封をする。
そのまま突かれるようにして長い廊下を歩かされ、シルバーは鉄の扉のある大きな倉庫らしき部屋へと通された。
扉の閉まる重々しい音がゲームのスタートを知らせる。
目隠しを取り払うと、何を見るよりも先に崩れ切ったダンボール箱の山を見てシルバーはぎょっとした。
落ちている物からして浮きなどの海用品(アクア団だし)が詰まっていたのだろうが、見事1つ残らずひっくり返されている。
何故か部屋の隅にある水槽(ケガをしたポケモンの回復用か)にまでフロートやら何やらが飛び散っている有様だ。
ふとダンボール箱に貼り付いているガムテープ(恐らく封をしてあったのだろう)に目を向けると、シルバーはため息をついて頭をかいた。
「・・・・・・サファイアか。」
引きちぎられているテープの握り方が明らかに子供のものだということに気がつく。
よくよく見れば、他にも手形や倒し方のクセなどサファイア独特の痕跡がいくつも残されていた。
もう少しスマートに出来ないものかと文句の1つもつけようかと考えたが、自分も装備無しでこんな所まで来てしまった手前怒る気にもならない。
似たもの同士なのかもしれないな、と軽く笑うと、シルバーはホルダーからモンスターボールを1つ外し、激しい水流と共に騒音を立てる水槽へと放った。
シルバーは鉄戸を叩いてゴンゴン、と音を鳴らす。
開かない扉へと向かって1つ咳払いすると、黒い扉へと向かって話し掛け始めた。
「結論から言って、「べにいろの宝珠(たま)」はこのアジト内には無い。
いくら実力があるとはいえ、このアクア団内で下っ端のおまえたちに作戦の要(かなめ)となるような重要な物を持たせるとは思えない。
本物は恐らく、総帥かもしくは幹部が既にアジトの外へと持ち出しているんだろう。
そして探すべき対象がないにも関わらず、おれにそんなゲームを持ちかけたのは・・・・・・」
何かが床で弾んだ音がして、シルバーは飛びのいた。
それまで自分がいた場所に大穴があいて、代わりに光る柱が立つ。
敵意をむき出しにして力を込める2匹のポケモンを銀色の瞳に映し、シルバーはため息をついた。
「最初から・・・そのつもりってわけか・・・」
「はぁ〜い! オルカちゃん特製のスタミナドリンクでっきあがりよぉ〜ん!!」
ぷぅんと鼻につく香水と共に、何だか変な臭いのする液体(コップに入っている)がサファイアの鼻先に突き付けられた。
頑として目を開こうとしない彼に対し、手渡しでコップを渡すとオルカはイスだか机だかにどっかりと腰を降ろす。
コップの口をよく確かめてもう1度匂いをかぐと、サファイアは軽くなめて確かめてからドリンクを飲み干した。
かなぁ〜り不味いが、毒ではなさそうだし一応体力のつきそうな味はする。
「おっちゃん、これめっちゃ不味いわ・・・一体何入れとんのん?」
「クサイハナの『よだれ』をベースに、ベトベトンの汗とネイティオの涙、バネブーの真珠のカケラ、
それにサメハダーの抜け落ちた歯を漬け込んだ焼酎をすこぉ〜し足してケーシイのヒゲで混ぜたのぉっ、効くわよぉん?」
・・・・・・・・・ぶほぁっ!!
と、いう怪音を上げてサファイアは何だか茶色い液体を吐き出した。
泣けどうめけど事態が解決するわけでもない、早くも開き直ることにするとサファイアは立ちあがってどっちともつかない方向に向かって叫んだ。
ついでに言うと、全然違う方向に向かって怒鳴られても別に怖くもなんともない。
「何飲ませるねんっ!?」
「んもぅ、しっつれいねぇ〜、ちゃんと元気になったでしょお?
せっかく作ったのにぃ、吐き出すことないじゃなぁい!」
「アホかっ! 吐き出すちゅうねん!!」
「吐き出すか吐き出さないかはともかく、1つ、あなたに尋ねたいことがあるのですが・・・」
言い争い(?)の区切りをうまく見つけ出し、アクア団の男が口を挟む。
声の聞こえた方向にサファイアが首を向けると、男は聞こえているのだろうと判断し先を続けた。
「何故先ほどから・・・目を開けようとしないんですか?」
「・・・コンにぶっ飛ばされた弾みで開かへんだけや。
元々、目ェあんま良くあらへんかったから鼻や耳や舌の方が鍛えられとるし、すぐ治るモンやから心配いらへんで。」
適度に呼吸も整ってきて、サファイアはもう1度足の感覚で水路の入り口を探った。
スキをつかれ攻撃されないよう耳の感度を上げるが、歩いたり多少物を動かしたりする音くらいで、不審な音は聞こえてこない。
少しの時間を置き、パシャパシャと水を蹴る足音が聞こえてきたのでサファイアがそちらを向くと、
唐突に胸元に固い物体を押し付けられた。
反射的に受け取ると、少し重いが何か機械の類のようだ。
お椀(わん)にガスボンベをつけたような形をしていて、ゴムひものようなものがついている。
「『ダイビング』用の酸素ボンベよ。
他人(ひと)に渡したこと知られて怒られるのはあたしなんだから、誰にも見つからないトコに捨ててよね?」
声の感じからして、渡してからすぐにそっぽを向いたようだ。
やはり目は開けられないものの、サファイアは他2人より声の高いアクア団の女へと顔を上げる。
「こっちからも1個聞いてええか?
その・・・自分で言うのもなんやけど、アクア団にとってワシは『敵』なワケやろ?
なして、こないによくしてくれはるんや?」
コンッと軽く額を叩かれ、サファイアは思わず眉間にしわを寄せた。
アクア団の女は少しずつ離れていっているようで、ぱしゃぱしゃと水を蹴る音は少しずつ遠のいている。
3人のアクア団は大体同意見らしく、彼女の言葉はアクア団の男が代弁した。
「何か勘違いしていませんか? 私たちの目的は海を広げることであって、子供をいたぶることではない。」
『1、給料に文句を言わない』『2、現地集合現地解散』『3、困った時はお互い様』がアクア団の三原則ですから。」
「さいか、ほなワシはもう行くわ。
あんたらには感謝しとるけど、悪いことしとるとこ見つけたら容赦せえへんで。
次会った時は・・・」
「あなたの、お・よ・め・さ・んっ!! キャッ!!」
「アホかっ!?」
「何考えてるんですか!?」
アクア団のオカマが激しくどつかれた音で苦笑してから、サファイアは酸素ボンベをくわえて排水溝の中へと飛び込んだ。
そう多くもない体重を使って何とか潜ると、青色に光る目をまぶたの間から覗かせ手にしたモンスターボールを放つ。
飛び出してきたラグラージのカナを進行方向へと向かせ、その首に手を回す。
ちょいちょいっと行くべき先を指で指し示すと、カナは大きくヒレを動かし逆流する水の流れの中を進み出した。
強い流れに押し戻されないようゆっくりと進んでいくと、案の定まだあの大きな水ポケモンは管の中に詰まっている。
驚かさないようにそーっと近づくと、出来るだけ柔らかいタッチで背中をポンポンと叩く。
それでもかなり驚いたのか、大きなポケモンはびくぅっ!と体を大きく震わせると、ジタバタと暴れ始めた。
もっとも暴れられるような状況ならサファイアもここまで苦労していない。 ずっと掴んでいた空のモンスターボールを強く握ると、
カナの背中を伝って手を伸ばし、赤と白のそれを壁のように大きなポケモンへと押し当てる。
思いの他強い反動が返ってきて思わず口から白い泡がもれる、だがボールを離すわけにもいかず、反対の手でしっかりと補強するととんでもないことに気がついた。
いまサファイアの手の中にいるポケモンが詰まっていたからこそ、水の流れが変わるほどの詰まりが起きていたわけで。
そんな状態でカナから両手を離したりしたらどうなるかなんて、1秒考えれば理解出来るはずのこと。
「・・・うおっ!?」
大きめの服があおられて背後からの水流でサファイアは押し流される。
勢いで頭を打ち、体が反転する。 遠ざかるカナを青い瞳で追いかけるように見つめると、その視界に後ろから前へと、全く別のポケモンが映り込んできた。
固そうな甲羅に赤白の羽をつけたポケモン。 格好ええなとか思いつつ流されていると、思いきり背中を何かに打ち付けてサファイアは停止した。
「・・・・・・!?」
背後を見ると、花瓶、なぜか紫色の花瓶。
顔が原型を留めないほどの早い流れの中、微動だにせず壁に貼りついている。
疑問は尽きないがひとまずその場で体勢を立て直していると、サファイアが追い越した灰色の甲羅のポケモンが突然爪を向けて襲い掛かってきた。
右手と右足を外してギリギリで攻撃をかわすが、ポケモンは水中で体を反転させると再びサファイアへと襲いかかってくる。
外れた足を戻すまでの余裕はなく、何とか右手を紫の花瓶のふちへと引っ掛けると、その手に突然ぶよぶよした何かがからみついてきた。
頭から心臓が飛び出しそうになって叫ぶがそれも言葉にはならず、ぎょろりと睨み付けられた2つの目へと向かって何かを怒鳴り付ける。
口元から吹き出した泡が真っ二つに割れ、目の前に茶色い水が流れ出す。
その水が自分自身の血だと気付いたのはかすかな痛みが頬に走った後で、その時にはもうほとんど痛みどころではなくなっていて。
酸素ボンベがわずかだが攻撃によって欠けたせいで、白い泡が止めどもなく流れ出しているのだ。
慌てて左の手で欠けた場所を押さえるが、紫色の花瓶のようなポケモンに腕を掴まれているせいで逃げ出すこともままならない。
「・・・んのっ、このぉっ!!」
せめてこの触手から抜け出そうと紫色のポケモンを何度も握りこぶしで打ち付けるが、固くて固くて、とてもではないが効果を与えられない。
指示を待つカナも羽の付いたポケモンに襲いかかられ、サファイアを助けに行くことも出来ず。
チリチリとした痛みが指先に走り顔を思わずしかめると、ふと花瓶のようなポケモンが青い球体を抱えているのがサファイアの視界に映った。
水に流されるバランスの悪さに苦戦しつつ、サファイアは左手で青い球体へ手を伸ばす。
すると、伸ばされる小さな手に気付いた紫色のポケモンは驚いたように攻撃対象をサファイアの右手から左手へと変える。
良かったのか悪かったのか、流されるサファイアをかろうじてつないでいた触手が離れたせいで一気に流される。
体にまとわりつく水の感覚でまた流されているのだと即座に判断する。
頭より先に体が動き、サファイアはたまたま手に持っていたモンスターボールを開閉スイッチを押して放り投げた。
途端、目の前いっぱいに壁が出来て水の流れが止まる。 とっさに投げたボールの中にいたのは、この管に詰まっていた大きな大きな水ポケモン。
かなり焦るが、戻して別のポケモンを出すほどの余裕はない。 というか他のポケモンは水中で戦えない。
それらのことも含めて3秒ほど考えると、サファイアは酸素マスクに空いた穴を指でふさぎながら、通路を塞ぐ壁(ポケモン)へと叫ぶ。
「‘ダイダイ’『みずのはどう』や!! ‘カナ’『まもれ』、聞こえとるやろ!?」
引っ張り出したポケモン図鑑で技を検索し青い壁に張りつくようにして叫ぶと、一瞬間を置いてから『ホエルコ』という学名のポケモンは
しっかりと壁についた体が数十センチ後退するほどの『何か』を打ち出し、低い声で鳴いた。
(一応)自分のポケモンだというのに、その大きな背中に阻まれ戦況は全く見えない。
ならばとホエルコのダイダイの背中につかまり、目を閉じてポケモン自身の視線から状況を把握しようとしたとき、あれほどに詰まっていたはずの
ダイダイの体が、ゆっくりと前方向・・・アクア団の内部方向へと向かって動き出した。
「・・・・・・‘ダイダイ’?」
顔も見えないほど大きなポケモンは、進むのを嫌がりジタバタと暴れ出した。
狭い水路なだけ動ける範囲は少ないが、ダイダイが体をよじらせるたびに体と水路の間から水が吸い込まれる。
ボンベから溢れた泡も吸い込まれる。 おかしいと思い場所を変えて先の様子を伺うと、どういう訳か水路が真っ二つに割れ、
割れた金属板が鋭いトゲを作り出している、このままダイダイが引き込まれればこのトゲに刺さるのは必至。
サファイアはカナの名前を呼ぶと、排水溝に詰まっている新しい仲間をモンスターボールの中へと閉じ込めた。
離さないように両手でボールを持つサファイアをカナが前足で抱きかかえ、割れた排水溝から脱出する。
なかなか上昇しないカナを不思議に思い、上を見上げると 波の合間からキラキラと光の糸が落ちてきた。
こぼれ出る泡がその光を乱反射し、水面が近いことを教えてくれる。
白い泡と、波と、水。 首が痛くなるほど見上げなければならないほど上から、それらは流れ落ちてくる。
注意していないと落ちてきた水の衝撃で船がひっくり返りそうになってしまうのだが、それでもミツルはゆっくりと船を滝へと近づける。
「・・・滝だ、大きい・・・・・・」
波なのか風なのか、かなり流されてしまったようで目的地からはずいぶん離れてしまっている。
だが、運良く陸地には辿りつけ、上陸できる場所はないかとこの島(もっと大きいかもしれない)の周りで船をぐるぐると走らせていたところ、
最初の滝へと辿り付いたわけである。
ちなみに、目の前にあるこの滝以外はほとんどが10メートル以上ありそうな反り立った高い崖で、とても船を停めて上陸というわけにはいかない。
「でも‘あい’、ジラーチ、どうしましょう?
ボクは海図の読み方なんて解りませんし、この島の名前も判らないことには目的地には・・・」
「『サイユウシティ』。
小さくはあるが、この上に1つの街がある。
今年のポケモンリーグの開催地もこのサイユウだから、ポケモンマスターを目指すトレーナーはこの滝を昇っていくんだよ。」
「そうなんですか、ポケモンリーグの開催地・・・・・・・・・って・・・えええぇぇっ!?」
喉が破裂するんじゃないかというほどの声を上げてミツルは驚きを表現する。
何をどうして自分とポケモンしかいない船の上に男が乗り込んできているのか。
しかも何だか紫色だし、スーツだし、『ほすと』みたいな変な(ミツル視点で)金属製のアクセサリーなんてつけてるし。
「そこまで大声を出すことはないだろう? ポケモンたちが驚いてしまうよ。」
「あっ・・・・・・驚いたのはこっちの方です!
あなたは誰なんですかっ、何で突然現れてるんですかっ、どーして(借り物だけど)ボクの船の上で優雅にお茶してるんですかっ!?」
狭い船上で逃げ場もなく、近くにいたキルリアのあいは耳(らしき場所)を塞いでいる。
(どこから持ってきたのか)テーブルの上の紅茶を手に取るとホストのような紫スーツの男は紅茶を1口飲み込んだ。
「私の名前はツワブキ ダイゴ。 通りすがりのポケモントレーナーですよ。」
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