〜能力者への道77・宝石〜




 最悪の目覚め、清々しい朝


 一行は欠けて埋まって欠けた面子で、再び2のしまの土を踏む


 先ずはゲームセンターの主人へ挨拶と、クリスはお使いの品物を渡す為に


 その中身は、ニシキから預かっていた品物は『いんせき』だった


 神秘的な汚らしい石っころ


 お使いのお礼も兼ねて、一行は主人から『進化の石』を譲り受ける


 ・・・・・・そこでハプニングもあったが、選んだのは『つきのいし』と『たいようのいし』


 もっと需要の高い石を、そう主人は言うが・・・何故か「それは必要無い」と言う


 そして、レッドはギャラを受け取りにポケモンセンターへ


 ポケモン転送システムに故障というか、異常が発生


 同時に、ニシキからの緊急コールが


 「カントー本土が襲撃された」


 とうとう始まってしまった


 一行は一度、ニシキの居る1のしまへと向かった!










 あの電話から1時間と30分程経ってからのことだった


 「ニシキ!」


 ガタンとドアを開け、息が荒くさせているレッド達が飛び込んできた
 ニシキは「待っていたよ」と、その微妙に疲れたような声を無理矢理抑え込みながら言った


 「あの電話、どういうことなんだ!?
 テレビもラジオでもそんなニュースは流してないし、転送システムも・・・」

 「落ち着いて。 兎に角、中へ」


 ニシキにそう促されると、皆はそれでも急ぎ足で卓へ行き座った
 いや、彼もまた来客用の珈琲も紅茶も出さずに、すぐさま本題に入った


 「最初に言っておくけれど、事実上、カントー本土はもう壊滅したらしい」 


 皆の表情が険しく、青くなった
 立ち上がり、今すぐ本土へ向かいたい
 しかし、それも何もかも総てを聞き終えてからだ


 「でも、そんなニュース・・・」

 「マサキのメール情報によると、最初に襲われたのは深夜、セキエイ高原付近の『ポケモン協会』。
 その後、早朝にシオンタウンが『ラジオとう』やその他TV局を襲われたらしい」


 それではどんな情報も流れてこないわけだ
 しかし、それは襲う側としては当然の行動だとも言えた


 「カントー本土が襲われ、そこからの供給は一切無くなったということになる。
 しかし、食料の心配は無い。 とりあえず自給自足は出来るし、船を出せば海産物が捕れる。
 勿論、電気は・・・向こうの発電所が襲われたんで、現在は各島で自家発電をしているんだ。
 それとここのアシ、シーギャロップ号もカントー地方行きは色々とかけあって、全面的に運航中止にしてもらっている」


 ブルー達は顔を見合わせ、「それは気づかなかった」と言った
 ニシキは「ついさっきの話だからね」と付け加えた


 『じゃあ、つまり・・・ナナシマは今のところ何の不自由も無いの?』

 「いや、あるにはあるんだ。 それに、カントー本土が壊滅した事実は、多分、今日中には広まると思う」

 「完全にパニックになるな」

 「事前・対応策とかは?」

 「今のところ、しばらくの間はカントー地方から独立しても生活が出来る、ぐらいかな。
 それに、嫌な言い方だけど・・・覚悟は出来ていたからね。 ジョウト地方が襲われてからはさ」


 絶望悲哀恐怖・・・「ああ、次はこの地方だ 。だ方地のこは次、ああ」・・・怖恐哀悲望絶





 「・・・・・・何にも出来ないんだな、結局」


 ぽつりと呟いた


 「しかし、俺達が今までやってきたことは無駄じゃない。 少しずつだが、力は付いただろう?」

 「相手はまだでかすぎるけどな」

 「前向きに! 足りない分は、皆で補いましょうよ!」


 そうだ、それこそ『仲間』だ





 ・・・・・・


 暗い部屋に「前向きに! 足りない分は、皆で補いましょうよ!」と元気な声が響いた
 そして、そこに陰気な微笑みを浮かべた男が居た


 「弱い奴ほどよく群れ、馴れ合うもんだねぇ・・・。 嗚呼、麗しき友情だ」


 男は盗聴ダイヤルの周波数を変えた


 ・・・・・・





 「そうだ、ジムリーダーは?」

 「・・・・・・わからない。 ただ、良くて行方不明・・・。 彼女が起きれば、もう少し色々聞けるんだけど」


 皆の視線は当然、『現・トキワシティジムリーダー』であるグリーンに向いた
 だが、彼はいつもと変わらず・・・別にどうというわけでもなかった・・・


 「連絡とか無いの?」

 「さてな。 今のところは、無い」

 「つか、ジム開けて来ちゃっていいんスか?」

 「とりあえず、断っておいたぞ」

 『誰に?』

 「エリカ嬢に」

 「・・・何?」

 「麗しき知性の華の?」

 「そうだ」

 「・・・・・・えーと、プライベートのポケギア番号知ってるんスか?」

 「ああ」

 「・・・ちょっと、アンタいつの間に・・・」

 「別に。 単なるジムリーダー同士の交流だろうが」

 
 ・・・話が変な方向に進みかけているので、レッドはニシキに訊き直した


 「そういや、さっき『問題があるにはある』って言ってたよな? 何があるんだ」

 「ポケモン転送システムだよ」


 話に依れば、このナナシマのシステムはカントー本土及びジョウト地方と殆ど変わらないものだという
 そしてカントー本土のマサキが居る『みさきのこや』にリンクし、そのシステム機能が維持されている
 よって、カントー本土やジョウト地方で捕まえたポケモンはナナシマでも引き出せるし、また逆も可能だと言うことになる 


 「しかし、今現在は・・・その『みさきのこや』が襲われた」

 「つまり、この地域がシステムも使用不可・・・というわけか」


 それで、先程のようなエラーが出たのか


 「まずいな。 かなり厳しい状況だぞ、それって」


 ポケモン転送システムは今のトレーナーには欠かせない装置だし、生活にも密着している
 以前も『仮面の男事件』で似たようなことが起きたが、今回ばかりは・・・・・・


 「手持ちが6体以上、そう・・・もう捕獲も何も出来ないのか?」

 「レッドなんか、もう既に7体よ」

 「この先、パーティ変更出来ないってのもつらいです・・・」


 それに、折角捕獲し仲間にした彼らを失った・・・これはかなり痛手となる
 育てている最中のポケモンや先が楽しみなポケモンもいた、一時期ハズしておいた戦力だっている


 それらを、いっぺんに失う日が来るとは・・・・・・


 「でも、方法はあるんだ」


 ニシキの言葉に、皆ががたんとまた立ち上がり反応を示した


 「どういうこと? だって、親システムは駄目になって、それで子システムであるものも共倒れしたんでしょ」

 「君達以外のデータはね」

 「!」

 「マサキは賭けに出たんだ」


 ニシキは立ち上がり、窓の外から見えるポケモンネットワークセンターを見た


 「君達7人の総てのデータを、独立したシステムを持つホウエン地方に丸ごと転送したんだ」


 ジョウト、オーレ地方が襲われ、近々カントー地方も危ういと踏んだマサキは、賭けに出た
 最後の希望、レッド達の可能な限りのポケモン達とデータを、システムが壊される前に・・・ギリギリのタイミングで転送したのだ


 「聞いての通り、ホウエン地方のポケモン転送システムは独立した存在だ。
 カントーやジョウト、オーレ地方からの干渉は出来ず、またその現地を攻めるのにも時間がかかるだろうと、そう踏んでね」

 「いやいや、だったら・・・結局、無理じゃんか。 干渉出来ないんだろ?」

「出来るんだよ。 このナナシマからならば。 そして、それこそが賭けだったんだ」


 ニシキは眼鏡を抑え、言った


 「この1のしまのポケモンセンターで、新たなるシステムを開発しているんだ。
 そして、それが完成すれば・・・・・・」

 「ホウエン地方のポケモン転送システムにアクセス出来る・・・!?」


 こくりと頷き、説明を続けた


 「前々からマサキと2人で思っていたことでね。 どうにかして、ホウエンやオーレ地方のシステムと繋がらないか、と」


 そうすれば、きっと世界は広がり・・・益々ポケモンの世界は繁栄することだろう


 「そう考え、動き出したんだよ」


 独立したシステムとはいえ、基本的なものは変わらないはずだし、それは向こうの強力も経て確認、可能と判断した
 となれば、あとは実行あるのみだ
 マサキの親システムはジョウト地方も担当している為、これ以上の負荷はかけられない
 よって、このナナシマのシステムを経由して、カントー及びジョウトに繋げることにした


 カントー本土及びジョウト地方《親システム》=リンク=ナナシマ諸島《子システム》=リンク=ホウエン(オーレ)地方《別の独立したシステム》 


 ただ、ここで問題が起きた
 ナナシマとホウエン地方を結ぶ為の装置と言うべき物が必要だったのだ





 「それが無ければこのシステムは意味を為さない。 だから、今までデータ転送を見送っていたんだ。
 ・・・・・・それこそ、その行為が無意味にならないようにね」


 確かに、先に向こうへ転送してしまったら・・・そして、それが見つからなかったら・・・


 「で、どんなものが必要だったんですか?」


 イエローがそう訊くと、ニシキは「うん」と頷きつつ答えた


 「簡単に言えば、『両者を繋げるだけのエネルギーを秘め、制御出来るものだ』。
 電気のような単純なものではなく、もっと別次元とも言うべきものがあれば最高だった」

 「あるんスか? そんな夢のようなもの」


 ニシキは頷いた


 「ここで僕が着目したものが、『石』なんだ」

 「いし?」

「隕石や宝珠と呼ばれる、未知の力を秘めたものだよ」

 「あ。 『いんせき』って言えば・・・」

 「うん。 お使いで渡したのはそのシステムの試運転用に取り寄せたものでね、もう使わないので主人に譲ったんだ。
 色々と石について教えて貰ったし、研究のお手伝いもして貰ったから・・・お礼も兼ねてね」

 「試運転ってことは、もうちっとで完成するってことッスよね!?」


 ゴールドは少々興奮気味に言ったが、ニシキは首を振った


 「残念ながら、あの隕石程度じゃ駄目でね。 もっと出力が強くて、収束力も必要だってわかったんだ」

 「隕石でも駄目って・・・・・・あるんですか、それって?」

 「うん。 それは長い間、このナナシマの何処かに存在すると言われてきたものでね。
 その名を、『ルビー』と『サファイア』。
 ホウエン地方に眠る『あいいろのたま』と『べにいろのたま』に匹敵する程の力を持った最高位の宝石だよ。
 ホウエン地方との関連性もあり、まさにうってつけのものだったんだ」


 その2つの宝石を見つけ揃え、ポケモンネットワークセンターの転送システムにセットすれば・・・・・・





 ニシキは皆の顔を見回し、言った


 「・・・そこで、君達にその宝石を探してきて貰いたいんだ」


 そう言われ、皆は互いに顔を見合わせた


 「ある程度は予測出来た頼み事だな」

 「武者修行の旅のついで、というわけでもないんだけれど・・・協力してくれるかい?」


 皆はふっと息を吐いた


 「まぁどのみち、まだ奴らに勝てるだけの力は無いし、転送システムも使えない以上・・・カントー・ジョウト本土救出は先の話になりそうだな」

 『断れるわけないよねぇ、この話じゃ』

 「わかりました。 やりましょう」


 次々に賛同し、この提案に納得し合った
 が、それにはまだ問題があった  


 「でも、漠然と『ナナシマ海域内の何処かにある』じゃあな・・・」

 「結構広いですし、大変そうですよね」

 「やっぱりやめとく?」


 微妙に風向きが怪しくなり、ニシキは慌てて首を振った


 「いや、その『ルビー』ってのはもう調査済みで、『ともしびやま』にあったんだ」

 「なんだ、目と鼻の先じゃないスか」

 「じゃ、行くか。 善は急げってな」


 レッド達がぞろぞろと外に出ていこうとするのを、わーわーと叫びながらニシキが止めた
 皆が怪訝な顔をして、その彼の顔を見た
・・・・・・彼が両手に布包みを抱え、ごとんとそれを机に置き・・・皆に中身を見せた


 「これが、その『ルビー』だ」


 神秘的な深紅の輝き、燃え上がった太陽のような色・・・・・・


 「・・・・・・? なんであるんですか」

 「取りに行ったの? 1人で?」

 「つか、なんか人を莫迦にしてません?」

 「滅相もない! ちゃんと説明するから!」


 ニシキは眼鏡をずりあげ、ふうっと息を吐きつつ言った


 「・・・1時間と40分程前かな。 君達に電話した後、嫌な予感がしてね・・・ちょっと様子を見てきたんだ」





 ・・・・・・





 「・・・当たったな」


 胸騒ぎがした、それが見事に命中してしまった
 ため息どころか、一種の恐怖で息が止まった


 ポニータでひとっ走りの距離、行ってすぐ帰ってくる予定だった・・・何事も無ければ
 岩陰に隠れつつ、そっとその光景をもう一度見た


「いつか皆が言ってたっけ・・・」


 ともしびやま付近に集う黒服の男達、その胸元には大きく『R』の字があった
 

 ・・・悪名高きR団・・・


 狙いは間違いなく、『ルビー』だろう
 この前、解散したはずのR団がこの付近で目撃したとの情報もあった


 「(間違いなく、R団がまた復活したんだ・・・)」


 レッド達が言っていた敵組織のカントー本土襲撃に加え、最悪の集団まで・・・・・・何もかもタイミングが悪すぎた
 向こうはカントー本土襲撃について知っているのか、それでなお此方に来ることを選んだのか・・・


 「(・・・うん。 ただの偵察ってわけでもなさそうだし)」


 膨大な力を秘め、貴重で利用価値の高い最高位の宝石が此処にあるとの情報があれば、やって来るに違いない
 

 「(あの組織と目的は一緒・・・? 益々厄介だ)」


 天を仰ぎ、どうすればいいのかと思案していると・・・突然、野生のブーバーが襲いかかってきた
 思わず大声を張り上げ、その炎攻撃を避け、ポニータの『ふみつけ』で撃退した


 だが、それがいけなかったようだ
ともしびやま入口にたむろっていたR団団員が、撃退の際の物音に・・・此方の異変に気づいてしまったのだ
 少なくとも、様子ぐらいは見に来るのが見張り番の仕事だ


 「(うっ・・・)」


 後ろに後退り、ポニータにまたがり・・・来た道を猛スピードで戻ろうとした矢先だった
 暴れ馬に近い状態の、その目の前に立ち塞がる男が居た
 慌てて急ブレーキをかけ、思わず怒鳴った


 「あ、危ないじゃないか!」

 「なんでぃ、何をそんなに急いでいるんだ」


 のんびりとマイペースにその男は言った


 「俺はこの先に行きたいんだが、何かあったのか?」

 「あるも何も! この先にR団がいるんだ! ルビーを狙っている!」


 ルビーが何か知っているのか、それは今は関係無い
 が、この男は何にも動じなかった


 「ほぅ。 そりゃ、てーへんだ。 んで、どうするんだ?」

 「・・・・・・。 勿論、これから、助っ人を呼びに行く」


 この場合、助っ人とはレッド達のことだ

 
 「ふーん。 ならよ、俺がついでにそれを取ってきてやろうか?」

 「は?」 

 「いや、ついでで悪いけどな。 ・・・あ、ついでのついでにR団も追っ払ってやるわ」

 「へ?」


 何を言っているのかわからない、この男は正気なんだろうか


 「あー、それとな、お前のポニータ!」

 「何? 何々!!?」

 「左後脚が良いな」

 「!??」

 「スタートダッシュの際、左後脚で蹴り上げるようにすると今までより速く走れるぞ」


 男がいきなりポニータのその脚を叩いた
 ・・・そして、その所為か・・・・・・左後脚からスタートを切った・・・


 今までにない加速だった
 ぐんと後方に引き寄せられるような速度、それにつられるように男を見た
 その男の後ろには・・・ニシキの物音にひかれてやって来た団員の姿が・・・


 「じゃ、後でお前の家に行くからなー」

 「・・・・・・そぉおおぉでえぇえぇぇぇすぅうううぅぅかぁあぁぁぁぁぁああ・・・!」


 男は微笑みながらぶんぶんと無邪気っぽく、大きく手を振った・・・





 ・・・・・・





 「・・・・・・で?」

 「君達が来る10分ぐらい前に、本当に来て・・・これを置いてったんだよ。
 その後、何もせずにすぐに何処か行ってしまったけどね」

 「何者?」

 「R団は?」

 
 ニシキは「男が帰ったら、今度は空から様子を見に行ったんだよ」と言った

 
 「結果は?」

 「さっと数百人、全滅」


 その言葉と共に、皆は沈黙した・・・


 「・・・・・・うん。 まぁ、雑魚ばっかりだったんだろ?」

 「そう言う場合か? 1時間、そこまでの往復分の時間抜きで、だぞ」

 「能力者決定ッスね」

 「そう簡単に言っていいの・・・?」


 だが、ほぼ間違いないだろう・・・とは思う
 でなければ、リーグ優勝者のような実力者か・・・


 「どんな人なんですか?」

 「黄土色の髪と瞳をしてたかな。 かなりの大男だよ」

 『心当たりは無いねぇ』

 「災厄の人じゃないんですね」


 イエローは少々残念そうに言った
 

それから、ニシキは咳払いをし・・・言葉を放った


 「改めて、頼みたい。 君達には『サファイア』のみを探して貰いたいんだ」


 ニシキは棚の引き出しから、人数分の『レインボーパス』を取り出した
 これなら、このナナシマ全域を見て回ることが出来る


 「手がかりは?」

 「怪しい場所は幾つかピックアップしておいたから、参考にして」


 そうして、紅い印の付いたナナシマの地図をブルーに手渡した
 ・・・それを見れば、その殆どが『4』の数字以降の島にあった


 「ふーん。 ・・・これなら、何とかなりそうね」

 「じゃ、もう行っていいよな?」


 レッドとゴールドがばたんと玄関の扉を開け、皆がぞろぞろとその後に続いた
 ニシキは何だかまだ言いたそうだったが、そのまま見送ることにした


 「・・・ひとつ聞きたいんだが」


 いつの間にか、皆と一緒に出たかと思っていたグリーンがニシキの背後に立っていた
 その聞かれる本人もまた、「うん、僕も言いたいことがあった」と返した


 「マサキの『メール』について、それと『彼女』とは・・・」

 「奥で寝ているよ、うん。 命に別状は無い、気絶しているだけみたい」

 「もっと早く言えッ!」


 グリーンががたがたんと奥の部屋に走っていった、レッド達はなんだなんだと後ろを振り返り見た
 と同時に、先頭にいた2人は誰か・・・人にどんとぶつかった


 ・・・目の前に暑苦しいセーターを着込み、全く肌を見せない男が玄関の前に突っ立ていた


 「・・・・・・」

 「すみません、どなたですか?」


 レッドがそう言うと、男は無言でセーターをたくし上げた
 その下には、更に灰色のジャケットがあった


 「・・・お前達を足止めしに来た者だ」





 グリーンが奥の部屋に飛び込むと、そこには見覚えのある『カモネギ』がいた
 机の上にはカモネギが持ってきたのであろう『エアメール』と、使っても無くならないあの進化の石・・・かみなりのいしとみずのいしがあった


 そして、・・・・・・


 「・・・姉さん・・・!」


 そして、ベッドには・・・・・・あのナナミさんが横たわっていた





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