第七話 師匠>弟子>初心者

「戻れテトラ」

さっき3匹のポケモンを一瞬でのしたばかりの『テトラ』と呼ばれたサンドパンは、ボールの中に戻った。

二十代前半に見えるその女性は、ボールを見つめ、ふぅ…とため息をつく。
そこに、シンとミキが到着する。
「やはり貴方でしたか…師匠!」
「えっ?」
ミキは驚く。
「お久しぶりです。シン」
やさしい口調で話しかける。

・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・というわけで、偶然仕事で居合わせたホズミシティから連絡を受けて駆けつけてみればこの有様だった。というわけです」
「へぇぇ…」
「それより!一体どこに行ってたんですか!四天衆からも、要請が来ていたでしょう!!」
シンは厳しい口調で話しかける。師匠は
「あら、自分の道を歩むの悪くないと思いますが?…それより、あなた、お名前は?」
シンは「はぁぁ…」とため息をつく。
「えっと…昨日資格をもらったばかりの、ミキ…と申します…」
緊張気味に答える。この人は…知ってる人だった。名前を『クリア』元だけど四天衆の一人に数えられたことがある。しかも、シンと同じ『閃光のクリア』しかも、シンに負けている。だが、腕は本物だ。
「あら、普通に喋ってくれていいのよ?ミキちゃん」
またもや笑顔で話す。
「もうすぐ旅立ちですか?」
「はい」
少し緊張も取れたようで、結構普通に喋ることが出来た
「じゃあ…夢は何ですか?」
「夢…ですか?えっと…ポケモンキングスダムで優勝することです!」
「そう…いい夢ね」

「無理だね」

横からシンの言葉が飛ぶ。
「第一どうや…グハァ!!」
シンが語ろうとしたところに師匠の攻撃が入った。しかも―グゥ
「人の夢は簡単に無理と言っていいものではありません!」
師匠からの叱りが入る。
「じゃあ…こうしようか?ミキちゃん。貴方がここのバッチを8つ取ったら、そのときは推薦出場させてあげるわ」
「ホント!」
ミキから歓喜の声があがる。しかし
「そんなことやっていいんですかぁ?師匠。推薦出場した子が、一回戦負けなんてしたら、あなた自身の恥ですよ」
率直な意見が飛ぶが
「誰が私が推薦するといいましたか?」「へ?」
「私は出来るだけ自分の名は汚さないように生きています。ですから―貴方が推薦しなさい」「ハァ!?」
「するのです」
師匠の脅迫とも言えるその顔。やはり師匠と弟子という関係か、しぶしぶ
「はぁぁぁ・・・・・。分かったよ『万一お前が八つのバッチを獲得したら、推薦してやるよ』」
「それでいいのです。ではがんばってくださいね」
「ハイよ、じゃあなミキ。応援してるぜ」
シンからのサヨナラの挨拶。しかし
「待ちなさい。無理な条件を突きつけた以上は、旅に同行し、知恵を授けなさい。昔私が貴方にしたように」
「・・・・・・・・・・・・・・」
黙り込むシン。そして
「分かったよ…早く準備しろ。ミキ」
「あ・・・うん」
バッグを背負い、準備が整ったミキに師匠が話しかける。
「ゴニョゴニョ・・・」
それはミキにしか聞き取れなかった。その話を聞いた直後ミキは耳を赤くして
「そんなことは無いです!!!」

そして、二人の旅は始まるのであった…
目指すは…『ホズミシティ』!

シンセイタウン 『旅立ち』 完

その後…
「お前師匠に何言われたんだ?」
シンが問う。それに
「聞くな!!」
そう答えるミキ。師匠がミキに話した事は誰も知らない―

『もし夜中に襲われそうになったら、私の名前を呼びなさい。すぐにシンを殺しに行きますから』

第八話へ続く・・・


こんな終わらせ方でいいのかなぁ・・・
もし駄目だったらごめんなさい^^;

次回からは、ホズミ道中編です。こうご期待!「シンさん。何ですか?それ」
「あぁこれね」

ここは201番道路。シンセイタウンとホズミシティをつなぐ、長い長い道路。ここはクォーレ地方の中でもKエリア。カントーよりのエリアで主に出現するポケモンは、カントー系列が多い。

「これは…やっぱ言えない…とにかく、あいつらが狙ってた代物だよ。置いておくと厄介だから持ってきた」
シンは銃器のような物を手でポンポン弾きながら話す
「あいつらって…あの三人組?」
「そ」
最後に高く跳ね上げたソレをうまく手でキャッチする
「あいつらはゴット団。全員で26人いる。さて問題です。26種類あるものといえば?」
「えぇっと…アルファベット?」
「ピンポーン」
シンが銃器をしまいながら言う
「彼ら一人一人にコードネームがついていて、さっきいたのがKXY。Aに近くなるほど強くなる。Kは真ん中あたりの人で、なかなかの腕前…だけど師匠の前には無力かな?」
ニカッと笑いながら話す。
「あと…ABC位になると次元が変わる。特にAはゴット団のボスで、強さは四天衆と匹敵する」
シンがある程度話し終えてからミキが
「あの…推薦してくれるって話、本当でしょうか?」
「あぁ…まぁな。バッチを8つ取ったらの話だけどな」
「・・・・・・ありがとうございます」

「あとな・・・・・」
話し終えてからのシンの急な発言にビックリするミキ
「お前の敵は三つある。何か分かるか?」
またもや質問…と思いながら。う〜んと考え
「ジムリーダーとか、他のトレーナーとか、四天王とか?ですか?」
「うぅん・・・」
シンが悩み
「ソレは全部まとめて1つだ。第一が『トレーナー』そして第二が『ゴット団』」
「えぇっ!!」
驚愕の言葉。四天衆格となんでやら無いといけないのよ〜TTと思いながらボーゼンとしていると
「いいか、俺が今こいつを持ってる。だからあいつらは俺を付けねらってくる。あいつらより、普通に強いやつらがな」
「・・・・・・・・・・・・・第三は・・・なんですか?」
つぎに何が来るのかと思いつつ聞くと
「第三は・・・『俺』だ」
「・・・・・・?」
「お前が一位になるということは、四天衆の誰かと戦うということだ。しかも俺の下についてやってたら。ずいぶん俺みたいな戦い方になっちまう。となると、対決する四天衆は誰だか分かるかな?」
「シン…さん?」
「ピンポーン。そゆこと。つまりお前は旅の中で俺を超える必要がある。ってことになるかな?」
ミキは呆然とする。ソレもそうだ。さっき無理だといわれたことより高いハードルが二つも出来てしまった。
でも…がんばる!!そう心に決めたミキは、大きく息を吸って
「がんばるぞぉぉぉ!!」
山の多い付近にこだまする
「バカヤロォォォォォォォ!!!」
思いっきりチョップが来る。そして
「さぁ…これがお前の始めてのVS野生のポケモンだ。あまりにも強すぎる。な」
ミキは今さっきの声を後悔する
今自分で、強大な敵を作ってしまった

第九話に続く…
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ゴット団について書いときました!
ゴット団・・・その目的とは!
そしてミキに迫る危機とは!!
続く・・・・・・・・・