「同等…だと?」
「あぁ…そうだ」

第十七話 同等の力―光る手

「行け!バース!」
「セト!行け!」
Cの手からは四つの足を持つ不気味なポケモン、メタグロスが姿を現す
セトは敵を確認するとすぐに構えに入った
「これが…俺の力だ!!」
「!!」
Cは手を高々と掲げる。すると
キィィィィィ…
Cの手から真っ黒な光が出る
そして、セトと同じように、メタグロスは黒い光に包まれる
「お前と…同じだ…」
手を下ろすとCは言った

・・・・・・・・・

沈黙の後…
「セト!メタルクロー!」
「バース。ダークラッシュ」
「!!」
セトのメタルクローとメタグロスの体から出た黒い何かと衝突した
双方が弾き飛ばされるも、シンは動揺を隠し切れない
「まさか…」
「そのまさか。こいつはダークポケモン。この光は、ダークポケモンの力を増大させる…」
メタグロスは、黒い光を放ちながら、セトを睨み続けている
シンの藍色の光を受けながら、セトは、次の指示を待つ
「セト…レベル2!!」
セトは、体に電撃を走らせながら、青い煙に包まれる
そして―
セトは本物の青い体に包まれて、その姿を現す
「何だ…それは…」
Cもこの能力ははじめて見る様だ
「どれだけ強くても、ダークポケモンには絶対に負けない!」
言い放つように言うと
「セト!アイアンクロー!!」
セトは手に青い光を集めた後、思いっきり振りかぶって
ガギィィィン…
鈍い金属音とともにメタグロスを吹っ飛ばす
「くそ!…いけビー…」「ラー!フラッシュ!!」
Cが言い終わる前には、そこはまばゆい光に包まれて、Cが目を開けられるようになった頃には、そこには誰もいなかった

第十八話に続く
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