『やっぱりこの子には才能がある…この子なら!』

第二十話 弱点

『フゥ…』
やっと息を正常に戻したイシスが息をつく
「あの・・・大丈夫ですか?」
自分のせいでこうなったと思っているミキは、心配げに言う
『大丈夫です。これくらいは慣れっこです。(師匠よりは何倍も…)』
「良かった!」


『ホラ、あそこに見えるのが…』
「ホズミシティ!」
『そうです』
シンセイタウンから歩くこと四時間
実際ミキは一時間ほど負ぶってもらっていたので三時間ほど
目の前に広がる近代的な都市が、ホズミシティである

広さならKエリア一であるこの町は、トレーナーの排出数がとても少ない
といっても、バトルの賞金で稼いだお金よりも、企業が集中するここで働いたほうが儲かる
逆に、収入が少ない小規模なシンセイタウンなどは、トレーナーを多く排出し、その賞金を送ってもらっている
だが、ホズミシティからでるトレーナーの大半が後々優秀な成績を収めることが多い
それは、ここにある名門学校のおかげである

その名門学校『TBTスクール』は
(名前の由来は
T トレーナー
B ブリーダー
T 先生    )
入会した人は、6歳でポケモンを持つことが許される
もちろん、町内だけで、違反行為があれば即退学だが、
つまり、資格を取れる数年前からポケモンバトルを覚えることができる
一回生は主にポケモンとのふれあいがメインだ
一切のバトルはしない
二回生はタイプから特性まで、頭に叩き込む
まだバトルはなしである
三回生からついにバトルが始まる
友達同士でやったり、先生に教えてもらったりと、バトルの基礎をつける
四回生は一年で先生が熟知した生徒の戦術を見直してより強力にする
成績が認められれば、ここで資格を取れる
五回生は本格的な真剣バトルになる
ここでほとんど才能の差が出てきて、やめる人も少なくない
六回生は三つの選択肢に分かれる
トレーナー志望は、先生じきじきの指導
ブリーダー志望は、ブリーダーの基礎から工夫まで教え込まれる
期間が少ないため、ブリーダーに限り留年が可能だ
先生希望は、一回生、二回生の副担任として、職に就く
このような期間を通して、優秀なトレーナーへと変わるのだ

『どうせならここで、一日体験入学して、実力を測ってみてはどうでしょう?実力は並半端なものではありませんが…やってみる価値はあります。その後ポケモンをゲットして、ジムに挑むのはどうでしょう?』
「さ〜んせ〜い!」
『でも…早く行かないと夜になりますよ』
「・・・・・・・・」
今は夕刻。そろそろ野営の準備を始めないとやばい
・・・・・・・・・
「テレポートだめ?」
『だめです』


二人は一路ホズミシティへ…

ホズミシティ道中編 終わり

第二十一話へ続く…
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