「もしかしてアンタ…」
「はい?」
「十歳?」
「はい」

第二十三話 TBT見学 前夜

餃子の玉将での一件後、すぐに警察が駆けつけてきた
この強盗団は、最近このあたりで悪事を働いている、ということで
今まで、3回の逮捕に成功したが、毎回逃走
警察も手を焼いているという
念のため、この地域のほとんどに、ボールの機能を停止させる電波を送っていたが
店の中などは働いていないということをかぎつけたのか、ここにきたということらしい
やはり、一人は逃げたが、それ以外は警察に護送されて、逃走もなかったらしい
そのため、ミキとシデは感謝状と、ミキは寝床を確保できた
一人が逃走中の為、厳戒態勢がしかれているポケモンセンターの宿にミキたちはいた

『大丈夫ですか?ミキさん?』
おそらく怪我はないと思うが、心配なのかイシスが聞く
「十歳…カイリキー…十歳…クロスチョップ…十歳…」
『あ…あのう…(汗』
十歳の少年に、ナミが一撃でやられてしまった相手を、いとも簡単に倒してしまうところを見て相当ショックだったのだろう
部屋の隅でのの字を書いている
『そこまで落ち込まなくても…』

コンコン…

ドアがノックされる
ここまで到達したのであれば、危険な人物ではないだろう
「は…はぁい…」
ミキがドアを開けにいく
「こんばんは。お怪我はないですか?」
目の前に現れたのは、背のとても高い、眼鏡をかけた女性
「どなた…ですか?」
やっぱり怪しい人物だと怖い
名前を聞いてみる
「えっと…TBTスクールの校長を務めています。シキです。ここのジムリーダーもかねています」
「そうですか・・・・・・・・えぇ!?」


『このたびはありがとうございました』
イシスが丁重に例を言う
「いえいえ…当然のことをしたまでです。それで…体験入学の件ですが…」
『えっ?どこでそれを?』
なぜ知っているのだろう
まだ話していないはずだが…
「え?たしか、一時間ぐらい前に、『ハッサム使い』と名乗る方から、申し込みがありまして…」
「『・・・・・・・早い・・・・・』」


シキさんの話では、私服でいいので、明日早朝八時に、集合
持ってくるポケモンは一匹だけだそうだ
ただし、イシスはついてきていいらしい
体験なので、六回生の人と、三回ほどバトルをして、あとで先生にいろいろ教えてもらうらしい
そのときに一人だけ四回生も混ざるらしい
名前はシデ
予想通りだった
ミキは次の日の準備をして、ぐっすり眠
れなかったため、催眠術をかけてもらった

そのときの夢が、どうも変だった

第二十四話に続く
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