ドガァァァン…

セトの一撃がカザンを壁にたたきつける
壁に横向きのこげ跡と、衝突の跡をつけてカザンは崩れ落ちる
「ここまでだ…」
シンは振り向き、帰ろうとする
が―
「まだだよ?」
ゴールドが呆れ口調で言う
「な…」
振り返ったシンが言う
さっきまで気絶していたかと思われたカザンが平然とした顔をして立ち上がる
「ここからだよ…」
ゴールドが腕を前に出す
そして―

第三十五話 光る手の力

キィィィィィン…

ゴールドの右腕が黄金色に輝く
ソレと同時にカザンの背中の炎が爆発でも起こしたように燃え上がる
「大!文!字!!」
カザンの口から、凶悪とも言えるほどの量の炎が発射される
その日が大の字を形成し、地面を削りながらセトに襲い掛かる
「レベルツー!!逃げろ!」
セトの体に電撃が迸り(ほとばしり)煙が消えないうちに目にも留まらない速さでその場を離れる

おぉぉぉ・・・

野次からも声が上がる
その声には目もかけずにシンは次の指示を出す
「アイアンクロー!!」
セトが大きく振りかぶって、カザンに襲い掛かる
「火炎車!」
カザンが火を撒き散らしながら、向かってくるセトに突進する
「マトリィィィックス!!」
「は?」
シンの掛け声とともにセトが構えたまま後ろに反る
(いうなれば、マトリックス避け)
後ろに反りあがったセトの真上をカザンが通り抜けていく
そして―
「撃てぇぇぇ!」
反りを戻す力を利用し、輝く腕で殴りあげる
直後
「地球投げ!!」
叩き上げたカザンを目指し、高速で飛び上がり抱きかかえる
そして、回転しながら落下する力を生かし

スガァァァァァン…

地を砕き、叩き付ける

電子審判がカザンの体力を計測し、負けを伝えた

赤 バクフーン 327/0 セントウフノウ
白 ハッサム  378/156カチ
第三十六話へ続く…
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