第四十一話 光手とは何ぞや?

「…でさぁ…シン…」
「なんだ…?」

「光手…って…何なの?」
ベットに寝転がったミキが言う
シンが窓から空を見ながら言う
「…光手ってのは、光る手の正式名称。…とはいっても、光手って言葉を使う人は少ないんだけどね。実際俺も光る手のほうがなじみがあっていい」
シンはおもむろにかばんの中で何かを探った
そして出てきたのが一冊の薄い本
変形したような…妙な字で書かれている
「アンノーンの象形文字だ。俺が読むからそこで寝てろ…」



光手の伝説

この世悪獣がいたり
その獣世を暴れ周り
世界を苦しめる
一人の賢者いはく(いわく)
「我、悪獣倒す手持つなり」と
今生の将軍いはく
「それは真(まこと)か」と
まず賢者、掌を差し出すなり
賢者いはく
「そなたら目を開けるなきなり」と
その瞬間眩い光、辺り覆う
賢者最後いわく
「後生も、同者光を持って守る」と
その後、賢者消え
悪獣、善獣に変わる



「…って話だけど…分かる…?」
「…分からない…」
いきなり難しい言葉を連発されて、ミキの頭は言葉に追いつかない
「つまり、昔、一人の賢者がいて、その人が光手を持ってる人で、その人が悪さをしていたポケモンを退治したって事」
「へぇ…」
「重要なのはその後ろ『後生も、同者光を持って守る』…つまり、今後も光手を持った人が現れるってこと」
シンがパタンと本を終い(しまい)、一息ついて
「話では、その事件の後、十二人の光手使いが現れたらしい。その色はみんな白だったんだ」
シンが自分の手を見て言う
「光手を持ってる人をバトルで倒すとその力を50%を奪うことができる。その力は才能がよければいいほど強力なものになる。ま、試練を経てだけどね…」
「試練って…あの夢の?」
「そ、倒した光手の色で、試練に現れるポケモンが変わるわけなんだけど…シデは白だったでしょ?白をつかさどるポケモンはカイリューで、お前と対戦したのはそいつだ。そいつを倒すと、その色に自分色を付け足した色になる。白+赤は赤だ。つまり、お前の光手の色は赤だ」
「赤…かぁ…」
ミキが自分の右手を眺めながら言う
「しかし、まだお前は未熟だからな、ほぼ無色。効果も薄い」
「じゃあ…ショージンしないと!」
「そゆ事だな。勝ち続けて色を加え続けると、どんどん能力の高いものになる。ここで問題。ありとあらえる色を混ぜると最後にはどうなる?」
「黒でしょ?ソレくらい…」
「限りなく黒に近い黒じゃない色!」
「は?」
よく分からない
と言うような顔をして言った
「黒にするには、赤・青・緑色を1%の誤差も無く分けること。こういう条件下だと、絶対に現れない」
「へぇ…」
「それで確認したんだが…おそらくゴット団は、黒色の光手を人工的につけるものを作ったらしい…」
ゴソゴソと散らかった物をバッグに入れながら言った
「ところで…」
「何だ?」
ミキからの質問
また同じ質問が来る可能性もある
とりあえず「断る」と言おうと口を動かしたら
「シンの時の試練って…」「断…何?」

「シンの時の試練ってどんなのだった?」


第四十二話へ続く
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