「…あなたの勝ちみたいですね」
デンはそういうと、ミキのところまで歩みより、バッチを差し出した
第六十九話 二人の道
ミキは笑顔でジムから出ていた
入るときと違うことといえば、バッチが三つになったこと
そして―
シンがいないこと
「シン〜!シン〜!」
ミキが真っ暗闇の中、シンを探す
すると、後ろに小さい人影が
「シン?」
そう思い振り返ると、そこにはキルリアが
『あなたがミキさんですか?』
イシスの時と同じようなテレパシーの声
「うん…そうだけど…」
ミキが答えると、そのキルリアは
『シン様からテープを預かっております。どうぞお聞きください』
そういうと、テープを差し出し、テレポートで消えた
「え?ちょ…」
ここはポケモンセンターの宿泊用の一室
そこの備品であるラジオにテープを入れて…
「ポチッとな」
ついつい出てしまったこのせりふ
だが、それにかまうことなく、テープは流れ出した
『おう…シンだ…ジムバトルお見事だった…それで…提案なんだが…もうお前は十分強い…まぁポケモンキングスダムでは初戦落ちがだとうだが…お前は気付いてなかったかもしれないが…お前の右手…かなり光っていたぞ…それを習得して数日でここまで輝きをあげるのはすごいことだ…それで…お前も知っている通り…ゴット団の制圧のためにまた離れなければならない…しかも長期間だ…生きて帰ってくるから安心しろ…それで…提案なんだが…お前のポケギアは最新版では無い…地図には七つしかジムの印が無いはずだ…それで…賭けをしよう…俺は今日から五十日後までに絶対トキシティに戻ってやる…五十日たったら…俺はそこを出るからな…俺がそこを出るまでに七つのバッチを全部そろえてそこにいろ…おれが最後のジムの場所を教えてやるよ…どうだ…?というよりもう決定だ…絶対にそこにいろ…じゃあな…また会おう…ガー…』
第七十話へ続く…
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