キィィィィィィ…
ルギアを捕らえたボールが輝きだした
外に出る気配がないのを確認して、シンは近くによって行った
コロシアムはすでに大破
撒き散らされた残骸により、うまく歩けない
やっとの思いで近くに行くと
パリィィィン…
その青いボールがばらばらに砕けた
そこから薄い青色の光が姿を現す
「・・・・・・・」
シンは無言で光を掴んだ
・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・
「うぅん…」
シンが病室で目覚めた
光を握った右手が熱い
「どう…だった…?」
横で心配げに顔を覗き込むビルドが言った
シンが右手で握りこぶしを作った後
「成功」
ただそう言った
第八十二話 遅刻?
この話はそれよりさらに二週間後の話である
待ち合わせまで『六日』
「いままでありがとうございました」
シンが腰を曲げて礼を言う
「いえいえ…これからは無理はなさらず…」
担当医らしき人が最後に言って
「俺は参加はできないけど、見に行ってやるよ」
ビルドがそういってガッツポーズを作る
「あぁ、応援頼むぞ」
シンはそういってから再び一礼し、イシスをボールから出した
「テレポート。トキシティまで」
『はいはい…』
そういうと、一人と一匹は姿を消した
『着きましたよ』
イシスがそういうと、目の前に懐かしい風景が見える
もう見れないかと思った風景が…そこにある
「戻ってきたか…」
シンはそういって懐かしい風景を眺め、
「団子屋でも寄ってくか?」
『そうしましょう』
・・・・・・・・
「っ〜!やっぱうまいなこの団子は!」
『そうですね』
そういって、なぜかお盆いっぱいにある団子を次々と平らげていく
『そんなに食べれますか?』
「大丈夫大丈夫!」ムシャムシャ…
『こうなると止まらないから…あっあれ!』
「む?」
イシスが指差した先を団子をほおばりながら見る
その先には―
「おっばちゃ〜ん!もう一本!」
ミキがいた
「早…まだ時間は十分あるのに…」
シンはそういって残った数本をイシスに預け
「食っとけ」「えぇ!?太りますって!」
ミキのところに言った
「おう、早いな」
そういって顔を覗き込む
「あぁ!!シン遅〜い!!」
そういって顔を覗き込んだシンの額に頭突きをかます
「ッ〜〜〜!!」
頭を抑えて倒れこむシンに
「おっそい!!おそすぎ!!私を一体何日待たす気!?」
『あの…それには理由が…』
「うっさい!ポケモンセンター連れてくから手伝って!!」
『…こんな子でしたっけ…?』
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
「…で?バッチは?」
今に痛む頭を抑えながらシンが言う
「この通り!七つありますよ〜」
そういってバッグにつけられたバッチを見せる
『おぉ!すごいですねぇ〜シンさんなんて…ブッ!!「それはすごいな」
倒れるイシス
苦笑いをするシン
「八つ目のジムの場所早く教えてくれない?」
ミキがそういってポケギアを取り出した
「わあったよ…(訳・分かったよ)」
数秒の沈黙
その間にシンは泡を吹くイシスをボールに戻す
「今日は俺ちょっと疲れてるんでな明日な」
「へ?」
シンは有無を言わさず去って言った
「この短期間でここまで成長するとは…行けるかもしれない…」
第八十三話へ続く…
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