〜〜〜翌日〜〜〜

「着いたぞ」
「ふぇ?」

クォーレ地方のとある町にトレーナーが二人
一人はもうすでにポケモンキングスダムに出場を決めているシン
もう一人はこれから出場にかけた戦いを始めるミキである


第八十三話 残り三日=残り一日


「嘘…でしょ?」
「嘘じゃねぇよ。ここが最後のジムだ」
ミキのポケギアは『シンセイタウン』を指していた


「ここがジムだ」
「えぇ!?」
ミキが後ろへのけぞる
その建物に『GYM』の看板はない
変わりに『シンセイタウン・シグレ研究所』とかかれている
「じゃあ…シグレ博士が?」
「あぁ。ジムリーダーだ」
「うっそぉ…」
シグレ博士の勇名は聞いている
何度も悪の組織に戦いを挑み、勝利してきたシグレ博士
そのシグレ博士が今『最後の敵』として現れている
「さぁ。怖気づくなよ。…行って来い」
「…うん」
ミキが大きく息を吸い込んだ



〜〜〜〜前日〜〜〜〜

「ねぇ?」
「ん?」
ミキがベットの上で寝転がりながら聞く
「最後の人に…シンは勝ったの?」
シンは窓から外を見ている
その先には…シンセイタウンがある
「負けたよ…完全に」「うっそぉ!!」
ミキが飛び起きる
「まともに戦えなかった。そのときはね。今なら…勝てる」
「ふぅん…シンがねぇ…」
ミキが週刊誌を持ってポンポンと叩きながら言った

「後な…最後にひとつだけある」
「何?」
「そこに着いて、仮に負けたらもう終わりだと思え」
「え?」
シンが振り返ってミキの方を見る
そして、ミキの週刊誌を取り、ページを探す
そこには、『万一推薦される方への注意事項』とある
「推薦出場の期限が急に明後日までになった。それに合わせて明日ジムは閉まる。つまり、明日勝てなかったらもう出場は無理だ」
「え…?じゃあ何で今日…」「運悪く。今日はジム全体が休みだ。この手で脱落する人も多いだろう」
「・・・・・・・・・」
ミキが真実を知らされて俯く
残り…一回だけ…
しかも相手はシンが当時勝てなかった相手
自信がない…けど…
「絶対勝つから!!」
ミキが顔を上げて拳を握る
その自信にあふれた顔は作り物ではない
これまでの実践で得られるものだった


〜〜〜〜そして最終日〜〜〜〜


「たっっんのもぉぉぉぉ!!!」

ミキの声がシンセイタウン全体に響き渡った

第八十四話へ続く…
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