「シデ・・・か」



第十一話 援軍


「夜中に急に出て行って・・・何かと思えばこんな所・・・一体何があったんですか?」
「・・・・・・・・・・・」
気付かれていた
「言う必要はない」
ルビーはそう言うと、エアームドを自分のほうへ呼び寄せる
が、ゴウがエアームドを叩き落す
「!」
「何が・・・あったんですか?」
「ちぃ・・・」

ゴウは、もう戦闘態勢
エアームドもやられた
逃げようものなら、すぐにとっ捕まえられるに決まっている
「しゃあないな」
ルビーは腰からスプレーのようなものを外すと、スサノオに目掛けて投げる
スサノオはそれを受け取ると、体に吹きかけ、体力を回復する
「行くぞ。スサノオ」
「吐いてもらいますよ・・・」


・・・・・
・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・





ゴウが吹っ飛ばされる
シデの右手の白い光が一気に失われる
「くっ・・・」
シデは膝を落とす
「要らんことには首を突っ込まんことだな。シデ」
シデは前に倒れる
「会う事があれば・・・また・・・」
シデは意識を失った











「ん・・・・・・・」
シデは体をゆっくり上げる
「え・・・。全力で戦ってるときに負けたら死ぬんじゃ・・・」
恐らく、こんな所まで登ってきたから、全力で戦えなかったんだ


ビキィッ・・・・

「うっ・・・!!」
右手に激痛が走る
死は免れたとはいえ、致命傷は避けられない
「・・・・・・・こうなったら・・・」
シデは震える右手をポケットに入れる
そこからは、ポケギアが
ポチ、ポチと選択する
「『選択』『空の柱』・・・『決定』」
ピィーと音が鳴る
ポケギアの明かりは消え、シデの手からポケギアが落ちた





その頃







ピィー・・・ピィー・・・

「ん・・・・・」
ある女性のつけたポケギアが、赤いライトと、電子音を鳴らす
「シデ君・・・空の柱・・・一体・・・まぁいいです。ユイちゃん、ビルド」
「あぁ?」
「はい、なんですか?」
「シデ君からSOS信号≠ェ。何故か・・・」
「空の柱ですね」
「まさか・・・アンタ・・・」
「行って下さい。イマスグ」
「・・・・はい」
「ちぃ・・・・わぁったよ」
その女性に指示された男女二人は、モンスターボ−ルを宙に放ると、そこから出てきたポケモンに乗って出て行った














ピィー・・・ピィー・・・

「ん・・・ミレイ・・・?」
「なぁに?レオ」
「自分のソレ、鳴っとるでぇ?せやからはよ出んかい。うるしゅうて敵わんわ」
「わかったぁ〜v。えっと・・・・・・・・・・へ!?」
「・・・どないしたん?」
「・・・ルォン港に直行。ん〜・・・一時間以内」
「はぁ!?ここパイラやぁ!ムリやぁ!まるいちんちはかかるけぇ!」
「・・・二時間」
「!!もっとまけてぇ〜なぁ〜!!」





・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・「シ・・・ん・・・」
・・・「シ・・君・・!」・
・・「シデ君!シデ君!!」・



「ん・・・・」
シデが目を覚ます
目の前には、二人の男女の顔
男のほうは、長い黒髪を頭の後ろでまとめている
女のほうは、栗色の髪を同じく後ろでまとめ、眼鏡をかけている

「大丈夫か?」
「大丈夫〜?」
「ビルドさん・・・ユイさん・・・・」
二人に支えられ、ゆっくりと体を起こす
「何があったんだ!」
「・・・・・・・・・シンさんが・・・」



「「ハァァァァァァァ!!??」」



第十二話へ続く・・・
戻る