第十二話 赤



「・・・まさか・・・シンがそんなことを・・・!?」
「・・・それがホントだったら・・・すぐ行かないと・・・」
「ですね・・・」

三人が巨大なドラゴンポケモンの上で話す
「まさか・・・まさかなぁ・・・」


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「ゴウ!レベルツー!!」
ゴウの体から炎が噴出す
「スサノオ抜け=v
スサノオは、右手に持つ刀を、鞘から抜く
「火炎・・・放射ァ!!」
ゴウの右手に炎が集まり、大きく振ると、その手から炎の塊が跳ぶ

「防げ」
スサノオが刀を一振りすると、あっという間に炎は宙に弾かれる
「な・・・!?」
「お前には荷が重い」
直後―ゴウは崩れ落ちる
「・・・どうして・・・こんなことを・・・?」
「お前には分からんと思うがな。俺はこの世に再びノアの洪水を起こす」
ルビー、ことシン≠ヘ、倒れているエアームドに淡い青色をした半透明な石を押し当てる
すると、光を放ちながら石は吸い込まれていった
「オレはここで契約≠オた『レックウザ』を使い、同じくカイオーガを契約≠オ、再び大洪水を起こす。止めたけりゃ、グラードンでも・・・起こすこったな」


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「・・・そうか・・・」
「じゃあ・・・グラードン起こしゃ・・・」
「ムリです」
その言葉を待っていたようにシデが言う
「グラードンを起こすには、赤系統の光る手がないと・・・起きません」
「赤系統・・・か・・・。オレは黒。お前は?」
「白です」
「茶」
三人がそれぞれ手を光らせて言う
黒、白はともかく、茶色なら大丈夫か、と思われるが、光る手には種類がある

真(マ)  赤 青 緑
濃(ノウ) 藍 紅 常磐
無(無)  黒 白 茶
輝(テル) 金 銀 銅
混(コン) 紫 黄 水
薄(ハク) 朱 空 若緑
異(異)  その他の色

と・・・
上から順に強力な力を持つ
赤系統は、内『赤・紅・朱』のみを言う
赤雑じりの茶でも、赤系統とは判断されない
グラードンを呼び起こすには、この色が必要であり、朱より紅、紅より赤の方が完璧にコントロールできる
赤色になると、完璧にコントロールすることが出来る


「駄目・・・か・・・」
「せめてミキがいれば・・・」
「確か・・・ミキさんも・・・」
「赤系統、しかも、紅」
「完璧なコントロール・・・とはいかないな・・・まぁ無いよりましか」
三人は光を弱める
「・・・・・!!」
「どうした?シデ」
「紅色の人・・・知ってます・・・!!」
「!!教えろ!!」


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『・・・シン・・・さん・・・』
「起きたか」
ここはトクサネ沖のある海底洞窟
イシスはむっくりと体を起こす
レックウザ戦で受けた傷が痛々しい
「・・・大丈夫・・・オレの財布が軽くなるだけだから・・・」
と、シンは回復の薬を差し出す
『あう・・・ごめんなさい・・・』
イシスは恐る恐る薬に手をかけると、傷に吹きかける
『それで・・・レックウザ様は?』
「あぁ・・・大変だったけど、成功だ」
シンはそういって半透明な緑色のボールをポケットから出す
『ですか・・・じゃあ・・・明日・・・ですか・・・?』
「ムリだ。戦闘中に『獣』を使った。今ちょっと右腕がうごかねぇ」
『良かった・・・二日連続なんて・・・えぇ!!?』
「アレ使わなかったらやられてた。一週間後だ」
『こんの・・・バカァ〜〜!!!・・・ッ!』
「寝てろ」




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トゥルルルルルルルル・・・・
トゥルルルルルル・・ガチャ・・

『もしもし?』

「あ、はい。マサラタウンのレッドですが・・・何か?」




第十三話へ続く・・・
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