セキエイこうげん
ポケモン トレーナーの ちょうてん!
ポケモンの さいこう きかん ポケモン リーグ



<各話の1番最初に飛べます>
1、転機 2、見えない挑戦者 3、続き



1、転機




「・・・・・・はぁ、確かに、ジムトレーナーバッジ、8種類確認させていただきました。
 ゴールド・Y・リーブスさん、『四天王に挑戦!』コーナー、出場できます。」
受付にいた係員は ゴールドが渡した8つのバッジを見て 感心の声を上げた。
なにせ、今までに各地のジムバッジを集めたトレーナーはごまんといるが、
1年の間に四天王に挑戦する条件の8つを集めた人間は ポケモンリーグが始まった年に たった1人現れただけだったのだ。


「たくさん、人来てるねぇ〜。」
のんびりとした口調で ゴールドはポケモンたちへと話しかけた。
ポケモンリーグの開催まで、それも、ゴールドの参加する『四天王に挑戦!』まで、ずいぶんと日数があるのだが、待ちきれずに 来てしまったのだ。
もっとも、同じ事を考える人間は 他にもたくさんいたようで、リーグ参加者、観客、小さな町にあふれるほど来ていたのだが。

「やいやいやい!
 そこのお前、リーグ参加者だろう!!!」
真後ろから声をかけられて、ゴールドは緊張感のかけらもなくそちらへと顔を向けた。
自分といくらも年の変わらなそうな少年が モンスターボールを持って ゴールドのことを睨みつけている。
「やるの、ポケモンバトル?」
「お、おうっ!!
 リーグ参加者番号52番、ケンゾウ、絶対に負けねー!!」
ゴールドは腰についているボールに手を当てる。
ケンゾウと名乗る少年が みはりポケモン・オタチを出すと、あくまでゆっくりとした動きで ゴールドはボールを開いた。
「アクア、出番だよ。」
それを言い切るか言い切らないかのうちに オタチは『でんこうせっか』でアクアに向かって突進攻撃をしかけてきた。
あくまでゆっくりとした動きで アクアはそれを受けとめる。
「『なみのり』!!」
ゴールドが指示すると アクアの周りで水の波が起こり、渦巻き(うずまき)始めた。
アクアがオタチを軽く放り投げると その水たちは一斉にオタチへと向かい、その小さな体を弾き飛ばす。
「・・・・・・勝負あり、ってとこだね。
 それとも、まだ、ポケモンを出してくるの?」
ゴールドが全く口調を変えずにケンゾウへと向かって話しかけると、彼は眉をひきつらせてパクパクと口を開いたり閉じたりした。
少しすると、やっと空気を吸って ゴールドへと怒鳴りかける。
「な、なにもんなんだ、おめぇは!?
 町で1番の実力の、おいらを ぶちのめすなんて・・・!?」
「・・・・・・ゴールド、ワカバタウンのゴールド。
 1周間後、シード権をかけたバトルに 出場する予定。」
アクアの顔をゆっくりとなでると ゴールドは微笑んでそう言った。
それを聞くと、少年は さらに顔を引きつらせる。
「『四天王に挑戦!』・・・・・・!?
 そんな、バッジを、8種類以上集めたっていうのか・・・弱そうだと思ったから、バトルをしかけたのに・・・!!」


笑顔でかわすと ゴールドはどこかへと向かって歩き出した。
『どこか』というのは 本当に『どこか』、やることも何もないゴールドには 本当に行くあてがなかった。
軽く辺りを見まわすと、何かを見つけて、それへと向かって走り出す。
それは、傷ついたわたげポケモン・ワタッコだった。
「・・・ひどい傷・・・・・・!!
 応急処置する物も何も持ってないし、はやく、ポケモンセンターへ連れてかないと!!」
ゴールドはワタッコを抱き上げると 会場の中央にあるポケモンセンターへと向かって 走り出そうとした。
が、足に痛みを感じ、前のめりにつんのめって派手に転んでしまう。
「何やってるんだよ、人のポケモンに?」
振りかえると、ゴールドよりも5〜6つ年上に見える、目つきの悪い少年がいた。
ゆっくりと歩いてくるその男に ゴールドは怒りの表情を向ける。
「何やってるもないじゃないか!!
 ケガしてるから、ポケモンセンターに連れていくんだよ!!」
「そう言って、人の狙ったポケモンを 横取りするつもりなんだろう?
 ワタッコなんて、めったに手に入らないポケモンだからなぁ?」
ゴールドが愕然(がくぜん)としながら とにかく逃げようとモンスターボールに手を当てたとき、
横から炎が噴いて(ふいて)きて、目つきの悪い男を襲った。
一瞬のことでワケが分からなくなった瞬間、吹き出された『えんまく』の下から男が現れ、ゴールドの手を引き、走り出す。

「・・・無事か? ゴールド・・・・・・」
ポケモンセンターまで到着すると、男はゴールドの手を離した。
すると、ゴールドは一直線に医者の元まで走り、ワタッコの治療を頼んだ。
「・・・・・・やれやれ、あのワタッコ君、何とか治せるって、ひとまず安心していいのかな?
 あ、グリーンさん、助けてくれて、どうもありがとうございます!!」
「どういたしまして。」
軽いため息をつきながら グリーンは返した。
ゴールドに いつもの笑顔が戻る。
「でも、ポケモンリーグに出てきてるなんて、びっくりしましたよ!!
 やっぱり、リーグ戦に出るんですか? それとも、僕と同じ『四天王に挑戦!』に?」
「冗談言うなよ、3年前に、とっくに準優勝して 俺のポケモンリーグは終わったんだ。
 それに、ジムリーダーじゃ、リーグ戦には出られない。
 今回は観戦に来た、今回のポケモンリーグは いつもより面白くなりそうだからな。
 他のジムリーダー達も来てるみたいだ、さっき、カントーとジョウトのジムリーダー達を何人か見た。」
「そうですか。」
ゴールドは辺りを見まわした。
知らない人でごった返しているロビーの中に ちらほらと知っている人の影が見える。


「しかし、災難だったな、さっきのは。」
グリーンが突然切り出した。
なんのことを言っているのか分からず、目をぱちくりさせているゴールドを見て、言葉を続ける。
「さっきのワタッコ騒動のこと。
 実際に、結構いるんだ、最初からポケモンが弱っているのをいいことに 無理矢理 自分の物にしようとするトレーナーは。
 そのワタッコだって、恐らくは捨てられたんだろうな、ここに来ているトレーナーの誰かに・・・」
「そんな・・・・・・」
ゴールドがうつむいたのを見て やっと到着したアクアが頭をなでた
・・・つもりだったらしい、見事にどつかれて ゴールドは2〜3センチ床下に埋めこまれる。
その様子を グリーンは笑って見ていた。
「みんな、お前やレッドみたいに ポケモンと分かり合える奴だったら良かったのにな。
 俺も、かつては あのワタッコを捕まえようとしたトレーナーみたいな時期もあったよ。
 ・・・・・・・・・と、」
グリーンの視線は ポケモンセンターにたった今、入ってきた少女へと向けられていた。
その少女は2人を見つけるなり、ものすごい勢いで近寄ってくる。

「Hi(ハイ)!!」
「・・・ブ、ブルーさん。」
グリーンは言葉を失っていた。
うつむいて、ためいきをついて。
どうやら、ゴールドは またごたごたに巻き込まれ始めたらしい。


2、見えない挑戦者




ブルーは ゴールドが『四天王に挑戦!』出来ることを知ると、大げさに驚いて見せた。
『レッド』以外の シードバトル出場者は初めてなので この事実に驚かない人物はいない。
銀色の瞳で まじまじとゴールドのことを見つめた後、ブルーは甲高い声で切り出した。
「そういえば、シルバーは一緒じゃないの?」
「はい、シルバーなら、多分ギリギリで クリスに付き添ってくると思います。
 クリス、『四天王に挑戦!』の方も 狙ってるみたいで、ギリギリまでバッジを集めるって 言ってたから・・・」


30分後、ゴールドはへとへとになってポケモンセンターから出てきた。
逃げ出したグリーンの代わりに 延々30分間、ずっとブルーのポケモンに対する講義を聞き続けていたのだ。
ゴールド自身、ポケモンの勉強は嫌いではないのだが、頭の良いブルーの話だ、ゴールドの頭で10分も耐えていられる内容ではなかった。

「へえぇぇ〜〜・・・・・・」
ゴールドは適当な空き地を見つけると そこへ ごろんと横になった。
腕と足を伸ばし、柔らかく差し込む陽の光を浴び、束の(つかのま)間、ニャースになったような気分を味わう。
「・・・そーいえば、クリス、もうワカバを出たのかなぁ?
 今日あたり出発しないと、受け付け間に合わないし・・・・・・」
ぶつぶつと言いながら、ゴールドは寝返りを打った。
その後すぐ、ごろんと前方に1回転して転がる。
直後、今までゴールドがいたところに 茶色い固まりが降って来た。
「不意打ちをしようとしたのは どちらさま?
 ポケモンバトルなら、受けてたつけど 名前くらいは名乗れば?」
ゴールドがミドリを出して繰り出されるサンドパンの攻撃を受けると、その視界に 赤い線が映った。
隙(すき)のないサンドパンの そしてトレーナーの動きに ゴールドは眉をひそめた。
右手で固くこぶしを作ると キッと真っ直ぐな瞳で相手を見つめだす。

「ミドリッ、構わない!!
 『はっぱカッター』で攻撃して!!」
メガニウムのミドリは 真正面に向かって鋭い葉っぱを撃ち出した。
ところが、命中率の高いはずの『はっぱカッター』を サンドパンは軽く走りまわってかわして行く。

ピュィッ!!!

口笛の音だった。
甲高い音を合図に サンドパンは真っ直ぐにゴールドへと向かって走り出した。
ミドリが間(あいだ)に立ちふさがり、『のしかかり』で攻撃を仕掛けるが、それすらもかわし、ゴールドへと向かって突っ込んでくる。
次の瞬間、ゴールドは空を見ていた。
サンドパンに押し倒され、地面へと叩きつけられたのだ。
ザクッ、と 地面を掘る音が耳についた、ゴールドのほおのすぐ近くに 鋭い爪が突き立てられていた。
「・・・くっ、」
ゴールドの表情がゆがむ。
サンドパンに気付かれないように服の端へと手を滑らせると、ゴールドはモンスターボールを開いた。

「アクアッ、『なみのり』!!!」
ゴールドの指示で アクアとサンドパン、そしてゴールドの周りを 巨大な水の波が襲った。
これには さすがのサンドパンも逃げる道がなく、確実なダメージを与えている。
・・・・・・・・・しかし、
ゴールド自身も水を飲み込んでいた。
彼には泳ぐ技術がなく、息を止めることすらも忘れていた。


・・・・・・・・・・・・ガッ!!


アクアの体が 横へ飛んだ。
巨大な、太い『つる』に捕まり、どこかへと引かれてしまったのだ。
その弾みで『なみのり』の効果が切れ、ゴールドは水地獄(みずじごく)から開放される。


「・・・・・・ケホッ!・・・ケホッッ・・・」
うつむき、咳き込み(せきこみ)続けるゴールドの瞳に 子供用のくつが映った。
反射的にゴールドはモンスターボールを手に取り、後ろへと飛んだ。
しかし、そのくつの主(ぬし)顔を見た途端、ゴールドの表情から 警戒心が消える。

「・・・・・・・・・レッ・・・・・ド・・・?」
大きく見開かれた完全な黒色の瞳にの先は 眉をひそめて自分のことを見つめているレッドがいた。
レッドは 真っ直ぐにゴールドを見つめながら、1歩ずつ歩いて距離を詰めてくる。
呆然(ぼうぜん)とゴールドが見つめるなか、彼のグローブのつけられた手が ゴールドのほおにあてられる、
そう思った瞬間、ゴールドの顔は横を向いていた。
レッドが、ゴールドのほおに平手を打ちつけたのだ。
「死ぬ気か!? おまえは!!
 息の止めかた知らないんだったら、水の中に突っ込んだりするんじゃねーよ!!」
「・・・ごめんなさい。」
ゴールドが素直(すなお)に謝る(あやまる)と、レッドの目つきが柔らかくなった。
軽く息をつくと、腰についているホルダーからボールを外し、それらを全部開いてその場に腰を下ろした。
「まぁ、座れよ。
 あのな、ゴールド、いっくら勝ちたいからっつっても、そのたびにおまえが倒れてちゃ、何も意味がねーだろ?
 ポケモンが大事なのは分かるけどさ、自分も大事にしろよ。」
ゴールドがうつむくと、レッドはもう一度息をついた。
吸い込まれそうな黒色の瞳を 栗色の瞳でのぞき込むと、指先でゴールドの顎(あご)を軽く上げた。
「悩んでるだろ、ゴールド。」
ゴールドが目を瞬くと、レッドはようやく笑顔を見せた。
その力強い太陽のような笑いに ゴールドもつられて笑顔を返す。

「このまま、ポケモントレーナーを続けることに。
 自分のやりたいことは他にある、だけど、ポケモンたちはゴールドのことを求めている。
 自分の夢を取るか、ポケモンたちを取るか、どっちにしようかおまえは決められない。
 違うか?」
ゴールドは答えなかった。
巨大な花を背中につけた大きなポケモンに抱えられているアクアを横目で見て、うつむいて黙り込んでしまう。
それを見てレッドは 優しく笑った。


3、続き




「・・・・・・答えられないか、ポケモンたちが聞いてるもんな。
 でもな、ゴールド、ポケモンリーグは 後7日まで迫ってるんだ。
 それまでに 答えを見つけておかないと、間違いなく、自滅するぞ。」
レッドは きびしい表情になって言った。
それにあわせてゴールドの表情も固くなり、ゴールドはゆっくりと立ちあがった。
「ご忠告(ごちゅうこく)、ありがとうございます。
 答え、何とか1週間後までには 探してみますね。」
ゴールドは 弱々しく微笑む(ほほえむ)。
外に出ているポケモンたちをモンスターボールの中へと戻すと、ゴールドはゆっくりと歩き出した。


ホテルのふかふかのベットの上に ゴールドは弾むように倒れこんだ。
ごつごつと邪魔になるボールを1つづつゆっくりと外すと、ボールの中からカリカリとひっかく音が聞こえてきた。
ゴールドはそのボールを投げて 中のポケモンを呼び出す。
『・・・ぷぁ〜!! やっと出られたァ!!
 ボールん中じゃ、テレパシーもろくに通じないしさァ!!』
ホワイトは体を震わせて 広い世界へと飛び出した。
その後すぐに、ベットの上に突っ伏しているゴールドの背中に飛び乗る。
「・・・・・・重い。」
ゴールドはつぶれたような声を出した。
表情のなくなっている顔を ホワイトはしげしげとのぞき込む。

『あのさァ、ホントなのか? さっき あの赤い奴が言ってたこと・・・』
ゴールドは答えなかった。
ふとんの中に顔をうずめ、『答えません』の意思表示をする。
『ってことは、やっぱ、ホントなんだな。
 『ゆめ』って、前に言ってた『おいしゃさん』だろ、なァ、おれたちのことは 別に気にしなくってもいいんだぜ?』
「・・・・・・じゃー、逆に聞くけどさ・・・」
ゴールドは顔を上げた。
「生まれてから1年も経っていない子供(ホワイト)が、トレーナーの管理も親の保護もなしに 生きていけるの?
 それに、僕だって、みんなと旅をするのは楽しいよ?
 だけど、さっきみたいに、ケガしたポケモンを前にして、何にも出来ないのって、
 ・・・・・・正直、くやしいんだ。」
ホワイトは反論できなかった。
『ゴールド』は2人はいない、だから、1度に2つのことは出来ない、それは確かなのだ。

少しだけ、静かな時間が流れた。
いつのまにか開いていたサッシから、冷ややかな風が流れ、2人のほおをなでる。
『・・・待ってるよ。
 ゴールドがやりたいこと、終えるまで、さ。
 それよりもさ、今はバトルすんだろ? いっぱい戦うんだろう?
 だったらサ、全力でぶつかってこーって、ぜぇ〜んぶ出してぶつかって、んで勝とう!!』
「うん、そだね。 ・・・・・・・・・ありがと。
 ・・・そろそろ降りてくれない?」


―6日後―

トラブルは起きた。
いくら祈っても、必死になって走っても、どうしようもない。
「ちょっと、本当なの!? それ!!」
『ウソでこんなこと言わないわよ、距離が遠すぎるの、間に合わない!!』
ポケギアの先から響いてくるのは、聞き覚えのある、女の子の声。
大会の受付が今日の夕方まで迫っているというのに、クリスがまだ、到着していないのだ。

『とにかく、今全力で走ってるトコだから!!
 これからトンネル入るから、もう切るねッ!!!』
一方的に叫んだ後、ポケギアの通信はさっさと切られてしまった。
ツーツーという音の鳴るポケギアを前にして、4人・・・ゴールド、レッド、ブルー、グリーンは呆然と黙り込む。
「・・・・・・どーしましょ〜・・・」
朝の優雅(ゆうが)な時間を過ごしていたはずの3人に ゴールドは恐る恐る話しかけた。
ブルーが アツアツのコーヒーを一口飲んで、ため息をついた。
「そんなこと言われても、大会の受け付けは 本人しか出来ない決まりなのよね。
 私もクリスには期待しているのだけど・・・6時までに、彼女がここまで来ないことには・・・」
「そんなぁ・・・」
泣きそうな顔になっているゴールドを、グリーンがまじまじと見つめていた。
「・・・何です?
 グリーンさんも、何か言うんですか?」
「・・・・・・・・・なぁ、レッド。
 ゴールドの顔、どことなく、あのクリスって子に似てると思わないか?」
それを聞き、レッドの顔がちょっとだけ紅潮(こうちょう)した。
反対にゴールドの顔は青くなった。

「・・・まさか、ねぇ?
 冗談ですよね、グリーンさん・・・・・・?」
「俺じゃ、背が違いすぎる、声も低い。」
「ホラ、オレ、一応有名人だし?」
「ま、今回は見逃すとしますか。」

「・・・選択の余地(よち)は?」
「ないッ!!」
「ないな。」
「ないわね。
 私、買ってくるわよ、女の子用の服。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「いィ〜やあぁぁッ!!?」
シロガネ山に ゴールドの悲鳴がこだました。


翌日には ポケモンリーグのシード権を巡るバトルが 待っている。

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