「あれ??えーと・・・。さっきここに来た・・ような・・・・?」
ウェズは、勢いよく森を抜けようと、走り出した。
だが、迷ったようである。
おかしなことにまっすぐ進んでいるはずなのに同じ場所に来てしまう。
「まいったなー。完全に迷ったみたいだ。」
そのとき、ズボンに引っ掛けてあった『上が赤で下が白のボール』が6つあることに気がついた。
「なんだこれ??えーとどうすれば・・・・。灰色のボタンがあるなぁ。とりあえず押してみるか。」
6つ全部押してみた。
すると中から生き物が6体出てきた。

その6体の生き物達は全て彼になついているようだったが、
彼には、なぜ生き物達がなついているか分からない。
「(待てよ。もしかしてオレが飼ってたんじゃ・・・・・。」

するとその中の1匹(茶色と肌色が混じった生物)が何処かへ駆けていった。
「あ、オイ。待てよ。」

彼は追いかけた。その後ろにその他5体、ついてくる。
その生き物は時々後ろを見ながら、立ち止まったりしていた。
まるでついて来るかを確認するように・・・・・。

そして、何分かたった後、ついに森を抜けた。
「ハァハァ・・・やっと抜けた。」
するとその先にあの生き物が立っていた。
「もしかして誘導していたの??」
その生き物はこくんと頷く。
「ありがとな。えーと、なんて名前だったっけ・・・・。」
「あら、かわいいポケモンね。」
すると横から中年の主婦と思われる人が現れた。
「ポケ・・モン・・?」
「変な人ねぇ。持っているのに知らないなんて。でも一応教えてあげる。
 ポケットモンスター縮めてポケモン。あなたが今もっているのはモンスターボールといって――。」とてきぱき教えてくれた。

そして、一通り話した後、彼女はこんなことを言うのであった。
ここはねぇ『エンジュシティ』と言ってね、ほらあの大きな塔がこの町のシンボルなんだけど、この頃変な黒装束の人等が出入りしているのよ。
ウワサによれば、あの『ロケット団』らしいわよ。」
「ロケット団・・・・?」
また新しい言葉が出てきて混乱寸前だったが・・・・。

「坊や、ちゃんと新聞読んでる?ロケット団というのは2年ぐらい前だったかな、いやもうすぐ3年になるわね。その当時にカントーのほうで暴れていた組織で、ヤマブキシティってところを占領した組織よ。ま、彼らに遭遇したらただではすまないわね。とりあえず、この町見学するときは気をつけなさい。」
その主婦は何処か去っていった。
「ありがとうございました。」とウェズ
ロケット団で何か引っかかるような感じがした。
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