南ギアに着いたウェズ。
そして初めに着いた港町は、サンタウンというらしい。
どうやらここが島で一番の都市(まち)らしいが・・・。
だが、行き先はここではない。
ウェズは、マスターと言う名前だけを頼りに聞き込みを続けていた。
だが、南ギアの島の人たちは、まともに取り合ってくれなかった。
マスターと言えば、
釣りの名人や、占い師を紹介した。
ウェズは、それら系統の人ではないと判断し、「違う」と言った。
現地の人々は、「君の言っている人は、多分山奥にいる人のことだろう。」と答えた。
だが、その後に決まってこういう言った。
「あそこには行かんほうがええよ。」
「どうして?」と聞くと、笑い飛ばして、何処かへ行ってしまうのだ。
しかし、そのことについて教えてくれた人もいた。
その人は、初老の男性だった。
「あぁ、山奥か。あそこは、先住民や、縄張り意識の強いポケモンがいるからな。」
その人は、マスターのいる山について教えてくれた。
さらに、丁寧に地図まで書いてくれた。
ウェズは、その人にお礼を言い、別れた。
そしてそのあと、あの手紙と一緒にポケットに入れておいた。
しばらくどう行けばいいのか考え、街中の角を曲がろうとしていたときだった。
「いてっっっ!!!」
角を走っていた人とぶつかったようだ。
ぶつかった人は、
「気をつけろ!!」と怒鳴り散らし、また走っていった。
小さくなる影に向かってウェズは言った。
「そりゃこっちのセリフだ。」
納得がいかない。
こっちが全部悪いわけではないのに、
その上、相手が同年代となると・・・・。
とりあえず、行き先は山奥だ。
隣町から山にアクセスすれば良いだろう。
そう結論づけ、隣町、アロータウンという場所を目指した。
しばらく歩いていると、街のはずれに着いた。
そして目の前に謎の黒づくめの集団がいた。
なぜか大量に財布を持っている。
そして、現金や、カードだけを抜いて、財布は捨てていた。
「(なんだ?あいつら。)」
しばらく遠くから、奴等にばれないように壁際に隠れて奴等の行動を見ていた。
すると、ミュウという言葉が、奴等を指揮している者(リーダー格と思われる者)から発せられたように聞こえた。
「ミュウ??」
つい口走った言葉が、命取りとなった。
「「誰だ!!」」
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