「誰だ!!!」
その声に反応したウェズは、素早く壁の影に隠れた。
「気のせいか??」と、奴等の一人が発する。
しかし、リーダー格の者は、その気配を察していた。
「いや、確実に誰かいるぜ。たとえば・・・・その壁の後ろとか。」
そういってウェズがいる壁を指差した。
「隠れてないで出て来い。いや、こっちから行こうか?」
リーダー格の者が一歩、また一歩と近づいてくる。
ウェズは、必死に気配をかくそうとした。
しかし、彼自身、無駄だと感じていた。
だったら・・・。
「ちくしょう。先手必勝だ!デンリュウ“かみなりパンチ”。」
かみなりパンチが、リーダー格の者に炸裂した・・・はずだった。
「なんだ?このヒョロいパンチは?」
なんと、奴をゴローニャが守っていたのだ。
おそらく一瞬でボールから繰り出したのだろう。
「デンリュウもどれ。ナッシー、いk。」
「遅い!!!」
ゴローニャの“ころがる”が、ウェズを襲う。
彼は、かろうじて避けた。
だが、安心したのもつかの間、後ろからストライクが迫ってきた。
「やれぃ。“きりさく”。」
ストライクの両手の刃は、ウェズの背中をかすった。
「いぃ!!!!???。」
たまらず、ウェズは、倒れる。
痛みをこらえながらもブースターとスターミーをくりだした。
しかし、もう既に奴等に囲まれた。
ここまでか・・・。
それを見下して、ストライク使いが言う。
「我等が、多人数であることを忘れたか?我等相手に油断をするとは・・・。だが、最早お前はここまでだ。」
「何か知ってはいけないことを知ってしまったお前は、ここで命を落としてもらう。」とゴローニャ使い(リーダー格の者)。
だが、ウェズは、諦めていなかった。
「ハ・・ハハ・。何勝ち誇ってるんだ?オレがここで・・・死ぬわけない・・だろ?」
「強がりだな。消せ!!!」
奴等が、構える。
そして、技を指示しようとした。
しかし、ウェズの方が一瞬早かった。
「ブースター“ほのおのうず”、ヒトデマン“こうそくスピン”。」
ヒトデマンが、ブースターの火の粉を回転で散らす。
火の粉は、奴等にふりかかる。」
「ち、ガキ一人だぞ!!早く消すんだ。」
「オオタチ、“シャドーボール”。」
その漆黒の弾が奴等にダメ押しをする。
そのすきに彼は、逃げ出した。
「ふぅ。ここまで逃げりゃ大丈夫だろ。ありがとな。」
そういって、ウェズは、ポケモンたちに声をかける。
ポケモンたちは、嬉しかったのか、そこらじゅうを走り回っていた。
それを見ながらウェズは、痛みで気絶した。
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