「うわあぁぁ。」
この頃奇妙な夢を見る。
自分が、謎の人物と戦い、負けて死んでゆく夢だ。
近頃闘ってばかりだからだろうか、ウェズは、ふとそう考えた。
「なんだよ、急に大声出すなよ。」
隣で寝ていたケーンが苦情を出す。
そりゃそうだ。
今は、真夜中なのだ。
「悪い。でも、何か急に。」
そんなウェズの様子を見て、ケーンがため息をつく。
「この頃ずっとじゃねぇか。何か、あるのかよ。」
「い、いやぁ。」
「ふぅ。なんか急に目がさめたな。
もうこれ以上寝れそうにないぜ。
朝までだいぶ時間あるな。どうだ?一戦やってみるか?」
「!!!??。夜はしっかり寝ろってマスターが言ってたけど・・・。」
「いいんだよ。いいから来いって。」
彼らは、小屋から出て、小屋から離れた広い場所に着いた。
ここならマスターを起こす心配はない。
「ここらでいいだろ。始めるぞ。」
2人は、同時に、モンスターボールを投げた。
ケーンは、ゴローニャ。
ウェズは、デンリュウで、この時点では、ケーンが有利だが・・・。
ゴローニャは、“ころがる”で、デンリュウを惑わせる。
「(よし、いける。でも、圧倒的不利なのにどうして交代しない・・・?)」
ゴローニャが、デンリュウに直撃しようとしたときだった。
「デンリュウ!!!“れいとうパンチだ”!!」
デンリュウの“れいとうパンチ”は、ゴローニャに当たった。
タイプ愛称では、ゴローニャに大きなダメージを与えられるはずだが、大してダメージはなかった。
「防御力を高める“まるくなる”?」
「正解だ。ゴローニャ、“じしん”」
“じしん”は、デンリュウに、大ダメージを与えた。
「デンリュウ、ヒトデマンに交代だ!!!」
「(ん?)ゴローニャ、もう一発。」
「先手必勝。ヒトデマン、“みずでっぽう”」
ゴローニャは、“みずでっぽう”を受け、ひるんだ。
そのすきに、ウェズは、ヒトデマンからナッシーに交代した。
「“タマゴばくだん”」
「ゴローニャ、“かいりき”!!!」
ゴローニャの“かいりき”で投げた岩は、ナッシーのタマゴを破壊した。
「ナッシーは“ソーラービーム”が厄介だけど、今は世の中。
だから、ビームは一発も撃てまい。」
「だからどうした。ナッシーにはこんな技もあるんだ。」
ナッシーの動きが止まった。
ゴローニャの“かいりき”の岩が、ナッシーへ向かう。
が、その岩は、ナッシーのところへ行く前に砕けた。
“リフレクター”だ。
「そして、“ギガドレイン”!!!」
ギガドレインは、ゴローニャに効いた。
ケーンは、ゴローニャをゴーリキーに交代した。
「カイリキー、“けたぐり”だ!!!」
“けたぐり”は、体重が重いほど、ダメージが大きくなる技だ。
だから、巨体のナッシーには、有効なはずだが、
ナッシーには、リフレクターという、
物理的攻撃を半減させる技が、効いている。
「その壁を破れ!!!ゴーリキー、“きあいだめ”、“ばくれつパンチ”。」
どうやら強引にリフレクターを破壊する作戦のようだ。
命中率のひくい“ばくれつパンチ”を使うという賭けのような作戦は、成功するのだろうか?
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