ウェズは険しい山道を進んでいた。
生い茂るジャングルを進むのには困難を極めた。

最初は手持ちポケモン全員をボールから出していたものの
通れる道が細いので今はまた全員ボールに入れている。
とはいえ野生ポケモンの襲撃もあるので必要に応じてポケモンを出していた。
火口までもう少しのはずだが一向に先が見えない。
ウェズは疲れ果てて少し休憩しようとしていた。
すると後ろからうなり声が聞こえたので後ろを見ると野生のゴローンがいた。
そのゴローンは、ウェズの存在を認めると“いわおとし”で攻撃してきた。
ウェズはどうにか避けることができたが、なんとかしてあのゴローンを止めなければならないと考え、ヒトデマンを繰り出した。
「ヒトデマン“みずでっぽう”!!!」
ゴローンは水流を浴びると、すごすごと退散していった。
「休憩してる暇がないよ。」
ウェズは疲れた声で言った。
「さっさと目的地へ行って、任務を果たしたほうがいいな。」
ウェズはロクに休憩せず、また山を登り始めた。

ずっと一本道が続いていた。
しばらく登るとあのゴローンが待ち構えていた。
そのゴローンが多くのイシツブテ、ゴローンを従える形で待ち構えていた。
ウェズは嫌な予感がした。
「(どうにかしてここを抜けないと・・・。)」
そう考えているとゴローン、イシツブテの大群が転がってきた。
「こ、“ころがる”!?」
ウェズは全速力で山を降りていった。
「(じょ、冗談じゃない。こんなの相手にできるか!!!)」
ゴローンたちのスピードが増す。
もうだめか、そう思ったとき、広いスペースに抜けた。
ウェズは横へ逸れた。
ゴローンたちはそのまま転がっていった。
なんとか難を逃れたものの、また登りなおしである。
彼は、疲れながらもまた登り始めた。

一方、ケーンは河沿いの道を上流へと歩いていた。
ここの河は大分綺麗なんだが、流れが速かった。

ケーンは休憩もせずひたすら目的地へと進んでいた。
「(結構、順調に進んでいるな)」そう思っていた矢先、
野生のリングマと遭遇してしまった。
リングマがパンチで攻撃してくる。
ケーンは瞬時にソーナンスを出し、“カウンター”で反撃しようとした。
しかし、ソーナンスはリングマの拳をモロにもらい、吹っ飛ばされた。
「ソーナンス!!!」
誤算だった。
リングマの攻撃は“かみなりパンチ”。
“カウンター”はパンチ攻撃という物理的な攻撃の要素は跳ね返せるものの
かみなりという特殊な攻撃は跳ね返せない。
ソーナンスは特殊的な攻撃を先に受け、
“カウンター”の手を緩めてしまったようだ。
ケーンは、ソーナンスを助けるために水生ポケモンを出そうとした。
彼は、はっとリングマの方を見た。
リングマは攻撃の態勢へ入る。
しまった・・・そう思った瞬間、彼は河へと飛ばされていた。
彼は河の中で気を失っていた。
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