来て早々暴走族に絡まれたファイア達。でも、レオの助けで何とか逃れた。





「ぜぇ・・・はぁ・・・ぜぇ・・・はぁ・・・。」
「な・・・何とか助かった・・・・よぉぉぉぉぉ〜。」



        バタリッ



「ギャアアアアアアアア!!ファイアがあああああああああ!!」
あの緩い仕草のファイアが倒れる始末なので皆はビックリしていた。
ビックリするほど無理は無いと思う・・・・がそれよりも、もっとビックリすることがあった。
レオはふっ・・・と思って言った。
「・・・こいつ、口調変わってなかった?」
「「「・・・・・・・あ。」」」



(ふざけんじゃねぇぞぉ―――――――――――――――――――――!!)



たしかに変わっていた。
普通ならゆっくりマイペースな性格だった・・・・・・・・・ようなはず。
「ファイア、ファイアしっかりして――――――!!」
「ファイア死ぬな〜。」
「いや待て、勝手に殺す・・・・・な。」
レオの目の前には白いコートを着た女の子が立っていた。遠くのほうから此方をみている感じがした。
目をゴシゴシとこすってまた見たがその白いコートを着た女の子はもういなかった。
(なんだったんだ今の子・・・・。)
レオは一人で呟いていた。
「ファイアがああぁああああああああああああああああぁあああ!!!」



   ブクブクブクブクブク・・・・・・・



ファイアは口から泡を吹き出していた。
「やばっ・・・・!!」
「ファイアしっかりしろおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
「ユウキ、元はといえばお前のせいだ!!」
「俺ええええぇええええぇええええええええ!?」
皆はファイアを持ち上げ来た道を戻っていった。
まぁ、普通に言えば原因を作った張本人が抱いていったと言っとこうか・・・。
ポケモンセンターを探しだし見つけ、レオとユウキはエーフィの回復、他の人はファイアをソファに寝かせた。
「うぅ・・・・・。」
「ファイア大丈夫?」
「うん・・・少しだけならね。」
皆はよかったぁ〜とため息をついた。



     そして夜・・・



今日はポケモンセンターで寝る事にしたメンバー。
風の響きが良かったためかポケモン達はぐっすりと気持ちよく眠っていた。
レオはポケモンセンターから抜け出し、遠くの木に登り枝に座った。
「今日も月が綺麗だな・・・・。」
今夜の月はとても綺麗だった。自分がいたオーレ地方で見た月のように・・・。
「・・・しかしあの時見た女の子はいったい誰だったんだ・・・?」
ふと考えてると後ろから声が聞こえた。
「レ〜オ〜。」
レオを呼んだのはリュウトだった。
「ん・・・リュウトか。」
リュウトはレオのいる方に近づいてくる。
「こんな所でなにしてるの〜?」
「ん?あぁ・・・月を見てたんだ。」
リュウトは月?と思い首を傾げる。
「そう、月。」
レオはそれしか言わなかった。
(レオの所行こうかな?どうしようかな・・・・・?)
「・・・・レオ、あの。」
「・・・来いよ。」
「え?」
「こっちに来たいんだろ?」
「・・・・・・・・!!」
図星だった、レオには不思議な力があった。
ポケモンが喋って聞こえるとか人の心を読む事が出来る。だがレオはそれを嫌っていた。
「うん・・・。」
リュウトは枝に座ろうと思い登ろうとした・・・・・が。



   ズルズルズルズルズル〜・・・・・



滑った。何回も何回も登ったけれども、



   ズルズルズルズルズル〜・・・・・



やっぱり駄目だった。
「の・・・・・登れない・・・。」
「ほら・・・。」
「・・・どうも。」
レオは手を差し伸べリュウトは掴み登りきった。
「はぁ・・・何とか登れた。」
「ぷっ。」
「むっ・・・なにさぁ。」
「別に・・・ぷぷっ。」
「むぅ・・・ところでレオってどうして月をいっつも見てるの?」
リュウトから以外な質問が来た。
月を見てると心が安らぐ、小さい時からずっと見ていたから・・・・・。
「ん〜・・・何でだろ?月を見てると何だか落ち着くんだよね。」
「何で?」
「なんでかなぁ〜?とても不思議な気持ちになるからかな?」
「そうなんだぁ〜。」
二人で話していると草むらから音が聞こえた。



   ガサガサガサガサ・・・・



「誰!?」
リュウトが叫ぶと草むらから出てきたのは・・・・・






今朝、港でこっち側ファイア達をず〜っと見られているような気がした・・・・・・・
あの白いコートを着た女の子だった。
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